こんばんは、さるあみです。
みなさんは秋田の地酒、地ビールを知ってますか?
地酒はとくに有名ですよね。
最近では地ビールにも尽力しており、始まりの『田沢湖ビール』から新鋭の『羽後麦酒』まで、実力は言うまでもなしです。
ですが、地ウイスキーはどうでしょうか?
秋田のウイスキー。
聞いたことないですよね。
それもそのはず。
だって、東北で地ウイスキーをつくっているのは福島県の『笹の川酒造』のみなんです。
ところが今回、こんなニュースが届きました。
“秋田県産ウイスキー開発。蒸留実験がいよいよ大詰め。2023年の初出荷にむけて準備は順調”
知らなかった人が多いかと思います。
地酒どころの秋田で。
米どころの秋田で。
ワクワクしませんか?
県民のだれもが『秋田は地酒』というイメージをもっているなか、試みは始まっていたんです。
2020年の蒸留所稼働。
2023年の初出荷。
これらを目標に着々と、ワクワクを積み上げていたんです。
じゃあいったい、誰が?
誰がそんなワクワクを生み出そうと立ち上がったのでしょうか?
今回は、『県産ウイスキー開発とその未来』について紐解いていきます。
どうぞお付き合いくださいませ。
開発は、チトセザカリで有名な千歳盛酒造を買い取った、あのドリームリンク。
この名前を聞いて、なんとなくこう思いませんでしたか?
「またドリームリンクか」
もともとは外食チェーンで、『薄利多賣半兵ヱ』が有名です。
価格の安さと昭和レトロな雰囲気がウケて、秋田では特に人気の居酒屋ですよね。
ですが、ドリームリンクは幅が広い。
最近では見出しのとおり、鹿角の千歳盛酒造を買い取り、酒造の再出発。
いちばん新しい記憶で言えば、『弥助そばや』。
『西馬音内そば』発祥の店の後継者として名乗りをあげたのが、いちばん最近の出来事でした。
私がふたつの件から感じたのは、
「伝統の火を消させない」という心。
そういったものを大切にしている会社なんだな、という感想をいだきました。
ところが、ドリームリンクの構想は『伝統を守る』だけはなかったんです。
『伝統をつくる』
あるいは、『伝統の復活』。
実は秋田県には、1940年代~1950年代初めまで、酒造会社がウイスキーを製造していた記録がのこっています。
だから、今回の開発が実れば70年ぶり。
『伝統の復活』というべきなのか。
『伝統をつくった』というべきなのか。
それくらい、70年という月日は長いですよね。
頼もしき協力者たち。
もちろん、ドリームリンクは最初に話したとおり外食チェーンです。
酒造りの専門家ではありません。
ですが、行動したものにはかならず協力者が現れるものです。
志を同じくしたもの。同志。
ことの経緯まではわかりませんが、設備、技術、監修にはその道のプロの名が連ねていました。
設備は、『千歳盛酒造』のものを利用。
発酵、蒸留などの技術支援は『秋田県総合食品研究センター』が。
監修は、大町のBAR『ル・ヴェール』のオーナーバーテンダーである『佐藤謙一』氏が務めます。
帝国ホテルで23年もの間バーテンダーを務めた経験をもつマスター。
銀座で自身の店を持たれていた経験もあり、秋田に戻ってからも遠方からのお客さんが後をたちません。
そんな氏が関わっている。
それだけで開発の規模が伺えるというものです。
新たな特産品としてだけでなく、観光としての側面をめざす。
主に開発を進めているのは『モルトウイスキー』で、原料は二条大麦、酵母、水。
そして、『秋田美桜酵母』。
桜の花びらから分離した天然の酵母であり、桜の名所としても知られる秋田らしい酵母です。
チトセザカリにも使用されていて、香りに驚かされた経験があります。
さらに、なんと男鹿半島に蒸留所の建設を予定。
開発と生産が軌道にのれば……という話でしたが、実現すれば観光名所にもなり得ますよね。
県外の方はもちろんですが、ぜひ秋田県民にこそ行って欲しいです。
新名所。
先に知っておかないと答えられませんしね。
男鹿半島の「潮風」
秋田という「北国」
ワードだけ並べるとスコットランドのようで、期待が膨らみますね。
まとめ
今回の記事はいかがだったでしょうか?
初出荷は2023年と、まだ4年あります。
ですが、蒸留所の稼働は目前。
新しい試みが日の目を浴びるときが、すぐそこまで来ています。
特に、男鹿半島は秋田の有名な観光地です。
そこにさらに名所が増える。
足を運ぶ理由が増える。
これって素晴らしいことだと思います。
在住者の減る秋田県ではありますが、観光地としては伸び続けています。
たまの休みを満喫できる場所。
県外の方はもちろん、県民にとってもそんな場所であってくれれば最高ですよね。
それでは今回はこの辺で。
みなさん、ここまで読んでいただきありがとうございます。
よい秋田での思い出を!