こんばんは、さるあみです。
ついにこの日がやってきました。8/18(日)。
そうです。クラフトビアフェスティバルinAKITA最終日です。
正直、行くつもりはありませんでした。
友人たちはみな仕事で、ひとりでの参加。
きっと雰囲気に負けてしまう。
きっと心から楽しめないだろう。
だから、行くのはやめようと思っていたんです。
というわけで今回は、
『クラフトビアフェスティバルinAKITAにいって羽後麦酒を2杯飲んできた話』
をお送りしますので、どうぞお付き合いくださいませ。
全国36社。80銘柄ものクラフトビールが勢揃い!
なんと、今回のクラフトビアフェスティバルは節目の10回目。
北は北海道、南は沖縄まで、全国からの出店が望めるほど大きなイベントとなりました。
もはや、会場は人、人、人。
アゴラ広場は、まんなかを囲うようなカタチで各社が出店しておりました。
そして、囲われたまんなかのスペースが立ち飲み席。
テントが張っており、日差しを防ぐことができます。
さらに、隣接する『屋根付き大通り』には、どまんなかに長テーブルと椅子。
そちらでは座って楽しむことができます。
チケットは4枚セットと1枚単体があり、私はひとりでしたので単体チケットを購入しました。
「さあ、何を飲もう」
来てしまったものは仕方ありません。
これでも一度は通り過ぎたんです。
あまりの熱気と人混みに心が耐えられなくなり、トピコへ逃亡しました。
ですが、この男の欲を甘く見てはいけない。
行くと決めたら行くんです。
そう、男にはぜったいに負けられない戦いがある。
というわけで、みんなが和気あいあいと楽しんでいる空間にひとりでダイブ。
そこまではよかったのですが、驚きの目移り。
心理学の世界では、
『選択肢が多すぎると逆に選べない』
というものがあります。
まさにそれ。
「どうすんべ……」
普段はぜったいに出ない方言が口をついて出ます。
「あい~、なんとすんべ……」
そしたらね。あったんです。
一筋の光。
『羽後麦酒』。
秋田県は羽後町。
前年、別のイベントで飲んでその独特なフレーバーに驚かされた、あの『羽後麦酒』です。
では念の為、もう一度見出しを見てください。
“全国36社。80銘柄”
なぜなのか。
せめて他県だろ……。
いろいろ賛否があるであろう選択をし、少年のように踊る心で『ペールエール』を頼みました。
さっぱりとした後味は、万人受けすること間違いなしの『ペールエール』。
若干の赤みに『アルト』と似た色合いを覚えつつ、鼻を近づけると香りはおだやか。
飲み口はさわやかで、後味が非常にサッパリしています。
「飲みやすい!」
後味に残るわずかな苦みがよく締めます。
これが本当にちょうどいい。
これ以上苦いと印象として残るけど、このくらいだから余韻で終わる。
前年、羽後麦酒にいだいた『独特さ』はなく、これは間違いなく『万人受け』する印象があります。
たしかにこれは、羽後麦酒の『入門酒』と呼べるのではないでしょうか。
というような感想を“ひとりで座って”“ひとりで感じていた”わけです。
「よし、これでイベントに参加したぞ。おっけーおっけー」
これでレポートが書けるだろうと、心の声がささやきます。
私はその声に納得して、帰ろうとしました。
ですが、ささやきには必ず『天使』と『悪魔』が宿るもの。
『悪魔』のいう『レポートが書けるじゃん』という声を塗りつぶすかのように、『天使』が言いました。
「チケットの購入は16:30までとなっておりまーす! まだ飲み足りないという方はお急ぎくださーい!」
ただいまの時刻は16:15。
やめろよ天使……その言葉は俺に効く。
飲みたりなさにイベントが終わってしまう寂しさに、体が動きます。
「チケット1枚ください」
せっかく全国のクラフトビールが集結しているのです。
何か。
何か。
行ってきた思い出が欲しい。
私はチケットを持って向かいました。
迷いは、ありませんでした。
「羽後麦酒のベルジャンホワイトの方ください」
ちょっと白濁。弾ける香りの『ベルジャンホワイト』。
おじさんの毛深い手でほとんどが隠れていますが、ちょっと白濁してますよね。
この濁りが、香り高いです。
鼻を近づけると、フワッと立ちのぼる華やかさ。
フルーティーと言って過言のない香りが、目の前のビールに集中させます。
口に含むと、広がり方が女性向き。
花火のような弾け方で、フルーティーさがよく広がります。
量を飲むなら間違いなくペールエール。
程よい苦みの締めが、飲み飽きしない味わいを演出してくれています。
逆に、1杯を味わって飲みたいならベルジャンホワイトに一票。
一口が広がるので、口のなかで香りが楽しめます。
じっくり飲みたい1杯です。
いやー、全国のクラフトビールともなると個性的なものばかりですね!
さ、まとめに入りましょうか。
まとめ
今回の記事はいかがだったでしょうか?
むかし飲んだ『羽後麦酒』の印象は、いまどう感じるのか。
というテーマがいま浮かんだのででお送りしてみました。
感じたのは、『若者に向いている』という印象。
軽快な苦み。
広がるフルーティさ。
スーパーやコンビニに並ぶ当たり前のビールにはない『個性』。
これは、ずっとビールを飲んできた世代よりも、これからの世代にこそ浸透するものなのではないでしょうか。
『ビールは苦い』
『ビールは女性向けではない』
きっと、そういった概念を取りさる一助となってくれるはずです。
問題は、飲める場所。買える場所。
そして、価格。
もっと手軽に、もっと気軽に飲めれば……。
難しいことだとわかっていても、やはりそこにたどり着いてしまいます。
一度に仕込める量は100リットル。
このままいくのか、増設するのかはまだわかりません。
それでも、『羽後町を元気に』という試みは少しずつ知名度を上げ、味への信頼度も増してきています。
これからもっともっと伸びる醸造元です。
ぜひ、この記事を読んでくれた方にも応援していただきたく思います。
それでは、今回はこの辺で。
みなさん、ここまで読んでいただきありがとうございます。
よい秋田への興味を。