「お世話になった方に日本酒を贈りたい」
「値段なんてどうでもいい。気持ちを込めたいんだ」
この記事は、そんなあなたに向けて書いています。
こんにちは、さるあみです。
ギフトの時期ともなると、スーパーや酒屋さんにはズラリとギフト用の日本酒が並びますよね。
- 1.8Lの2本入れ
- 720mlの2本
- 720mlの3本
など、酒造さんから出ているおなじみセットはもちろん。
『〇〇オリジナルギフト』という形で、その店おすすめのセットもよく見かけます。
かつて私が担当してたスーパーでも、オリジナルギフトとして720mlの日本酒を2本詰めて販売していました。
オリジナルギフトの特徴は、あくまでもリーズナブルな価格で。
かつ、もともと売上のよいものがチョイスされていました。
ですので、お客様から毎年かならずこんな質問をされたんです。
「もっといい酒はないんだか?」
この質問、されるたびにハッとします。
普段から売れている日本酒なので、普段づかいとしておいしいお酒です。
贈り物としての価値もあります。
ただ、気持ちの込め方は人それぞれなんですよね。
価格や質に気持ちを込める方もいらっしゃるんです。
そのことに気づいたときに、この日本酒を思い出しました。
【秀よし 大吟醸 中だれ 生酒】
1.8L:11,000円という価格のなかに、大きな価値を込めた1本です。
この記事では、【秀よし 大吟醸 中だれ 生酒】の特徴にふれていきます。
いったいどういった日本酒で、どこにそれほどの価値があるのか。
それはこの記事を読めばわかります。
それでは、いってみましょう。
『秀よし』という300年
秀よしで有名な鈴木酒造の歴史は古く、300年を超えます。
『秀よし』の名前の由来は、“他のものより秀でてよし”から。
もしかしたら、そのネーミングから『豊臣秀吉』との関わりを想像された方もいるかもしれません。
実は、それも間違いではないんです。
秀よしの前の名は『初嵐』。
秋田藩との取引があった、いわゆる『御用酒』でした。
そして、『初嵐』の前に御用酒として納められていた日本酒の名前は『清正』。
飲み比べてみると、なんということでしょう。
「おいっ、この『初嵐』って酒、『清正』よりもうまいじゃないか!」
この評価がキッカケで『秀吉』と『秀でてよし』、ふたつの意味をもつ銘酒が誕生しました。
そして近年。
伝統は、新時代においても名を上げます。
2019年に行われたIWC【インターナショナル・ワイン・チャレンジ】において、『秀よし 純米大吟醸』が“秋田県で唯一のトロフィー受賞”という快挙を成しとげたんです。
秀よしには、伝統と歴史に裏打ちされた実力があります。
「『清正』よりもうまい酒だから『秀よし』なんだってさ」
そんな土産話も携えて、贈り物にしたい日本酒です。
秀よし 大吟醸 中だれ生酒ってどんなお酒?
さて、そんな歴史ある酒造より生まれし『秀よし』の『大吟醸』『中だれ』『生酒』となると、いったいどんなお酒に仕上がっているのでしょうか。
それぞれのワードの意味をみていきましょう。
精米歩合50%以下の、手間暇かけたものを指す言葉です。
つづいて『中だれ』ですが、
“中だれ”は、もろみを搾ったときに一番おいしいとされる中間部分です。
最初に出てくるのを『荒走り』『先垂れ』と呼び、最後に出てくる部分を『責め』『後垂れ』と呼びます。
もしかしたら、『荒走り』『中取り』『責め』の呼び名が一般的かもしれません。
そして、生酒。
一般的な日本酒には、『火入れ』がされています。
火入れとは文字どおり、日本酒を温める工程。
直接火にかけるわけではなく、湯につけて少しずつ温めていきます。
これにより、日本酒を劣化させる『火落ち菌』の発生を防ぐことができ、長期の保存にも耐えられるというわけです。
逆にいえば、生酒は火入れをしていないお酒なので、長期の保存には耐えられないことになります。
ところがどっこい。
なんと、今回ご紹介している『秀よし 大吟醸 中だれ生酒』は“3年熟成”なんです。
新鮮な生酒を、低温という適温で、3年間貯蔵。
酵母が生きた状態で年単位の熟成をへた日本酒というのは、ほんとうに珍しいです。
というか、「そんなお酒あるの!?」と驚かれる方のほうが多いかもしれません。
いまは技術も進化してきて、質の良い酒というものが当たり前につくれる時代になりました。
いわゆるレシピのようなものもあり、「コンテストに出すならこの組み合わせ」というものも生まれたほどです。
ですが、そんな世になれど、レシピにできないものがあります。
それは年月。
年月だけは嘘をつけません。
3年熟成の日本酒をつくるには、3年熟成させるしかないんです。
秀よし 大吟醸 中だれ生酒の商品情報
11,000円の価値がある。47clubで買いたい秋田の地酒といえばこれだ:まとめ
【秀よし 大吟醸 中だれ生酒】の、特筆すべきところはやはり“3年間の低温熟成”。
これこそが、この1本のいちばんの売りであり、贈り物としての心だと思います。
どれだけ技術が発達しようが、どれだけ蔵人が研鑽をしようと、時の流れを早めることはできません。
ゆっくりとゆっくりと、しかし平等に。
贈り手であるあなたと、贈られる側である誰か。
きっと、その方との間にも『3年』という月日があったはずです。
3年前。
このお酒が仕込まれているとき、あなたとその方はどういうご関係でしたか?
そして、3年の月日でどう変化しましたか?
ゆっくりゆっくりと縮んだ関係もあれば、遠のいてしまった関係もあるかと思います。
もちろん、変わらぬ関係も。
この大吟醸にも3年の月日が経ちました。
香りにも味にも変化があったはずです。
それを些細な違いと受けとるか、大きな変化と受けとるかはわかりません。
ただ、その感想が話のタネになります。
親しい関係はより親しく。
遠のいた関係はほんの少し近づいて。
変わらぬ関係は、変わらぬまま。
【秀よし 大吟醸 中だれ生酒】は、流れた日々と関係をいろどる1本です。
今年はちょっと特別な1本を。
※47CLUBへはこちらからどうぞ