こんばんは、さるあみです。
今年4月にロンドンで行われた権威あるワインコンペ、『インターナショナル・ワイン・チャレンジ2019(通称IWC)』(以下IWC)。
ワインコンペと聞くと、日本酒業界は無関係な気がします。
ですが、2007年。設けられたんです。
SAKE部門。
世界でもっとも大きな影響力をもつワインコンペにSAKE部門となれば、求められるのは『外国人にも口にも合う日本酒』。
海外で戦える日本酒です。
これからを担う日本酒として、SAKEとして引っ張っていく日本酒となります。
今回、参加したの432社。銘柄の総数はおどろきの1500銘柄!
審査結果上位に与えられる称号は『ゴールドメダル』『シルバーメダル』『ブロンズメダル』『大会推奨酒』となっています。
そして、『ゴールドメダル』を獲得した日本酒の中で特に優れているものに『トロフィー』が贈られ、
さらに、『トロフィー獲得酒』の中から特に優れた1本。
この1本が、栄えある『チャンピオン・サケ』の称号を得ることになります。
はたして、秋田県はどういう結果になったのか。
ここからはひたすら秋田県に絞ってお送りします。
ゴールドメダルは6銘柄。トロフィー獲得は純米大吟醸の部で、鈴木酒造『秀よし 純米大吟醸』でした。
1500銘柄のうち、ゴールドメダルの受賞は95銘柄。
47都道府県で割ると、もし均等なら2銘柄ていどの割合となります。
そんななかで秋田県は6銘柄!
これはうれしい結果ですよねっ!
では、まずは6銘柄のリストからいきます。
☆ゴールドメダル6銘柄
- 浅舞酒造『黒麹仕込 純米原酒 天の戸天黒』
- 日の丸醸造『純米吟醸 まんさくの花』
- 小玉醸造『太平山 純米吟醸 澄月』
- 秋田酒類製造『しみずの舞』
- 秋田清酒『刈穂 純米大吟醸 種月』
- 鈴木酒造『秀よし 純米大吟醸』(トロフィー受賞)
純米酒の部からは“天の戸”が。
純米吟醸の部からは“まんさくの花”と“太平山”が選出されました。
純米大吟醸の部からは“しみずの舞”“刈穂”“秀よし”が選出され、秀よしはその中でも特に優れた日本酒ということで『トロフィー受賞酒』となります。
シルバーメダルはなんと11銘柄!普通酒の部では爛漫パックが好評価。
まずは11銘柄のリストから。
☆シルバーメダル11銘柄
- 北鹿酒造『北鹿 純米酒 生もと』
- 木村酒造『純米辛口 福小町』
- 齋彌酒造『雪の茅舎 純米吟醸』
- 木村酒造『純米大吟醸 福小町』
- 飛良泉本舗『飛良泉 山廃本醸造』
- 齋彌酒造『雪の茅舎 花朝月夕』
- 鈴木酒造『秀よし 大吟醸』
- 鈴木酒造『秀よし 大吟醸 松右衛門』
- 浅舞酒造『天の戸 貴醸酒 貴樽』
- 金紋秋田『山吹10年 角ボトル』
- 秋田銘醸『美酒爛漫 美酒パック』
という結果になりました。
順当な結果かなーと思いつつ、やはり目をひくのは『山吹10年角ボトル』と『美酒爛漫 美酒パック』ですね。
古酒の部と普通酒の部ということで、それらの部門があることも少し意外でした。
金紋秋田はすっかり『古酒』に定評ができましたね。
梅酒といい、熟成に力をいれたオンリーワンの蔵になりつつあります。
そして美酒パック。
こちらは以前、“全国燗酒コンテスト”のお値打ち熱燗部門で“最高金賞”を受賞しています。
普通酒としては快挙なんじゃないでしょうか。
これからも不思議と目が離せないパック酒です。
ブロンズメダルは18銘柄!やっぱり秋田は地力が高い!
まずは18銘柄のリストから。
☆ブロンズメダル18銘柄
- 秋田清酒『やまとしずく 山廃純米酒』
- 阿櫻酒造『阿櫻 特別純米 無濾過原酒 吟の精』
- 秋田清酒『刈穂 山廃純米吟醸 伝統山廃』
- 飛良泉本舗『飛良泉 純米吟醸酒』
- 木村酒造『純米吟醸 福小町』
- 齋彌酒造『雪の茅舎 秘伝山廃』
- 秋田酒造『純米大吟醸 酔楽天』
- 秋田清酒『刈穂 純米大吟醸 嘉永』
- 浅舞酒造『天の戸 純米大吟醸35』
- 日の丸醸造『純米大吟醸 まんさくの花 山田45』
- 木村酒造『純米大吟醸 雪湯澤』
- 小玉醸造『太平山 純米大吟醸 天巧20』
- 齋彌酒造『雪の茅舎 聴雪』
- 北鹿酒造『北鹿 本醸造 生もと』
- 天寿酒造『清澄辛口 本醸造 鳥海山』
- 小玉醸造『太平山 大吟醸 寿保年』
- 天寿酒造『大吟醸 鳥海』
- 天寿酒造『精撰 天寿』
という結果になりました。
個人的には『やまとしずく山廃純米酒』が評価されたことが嬉しくてたまりません。
他にも、“kuramaster"ではプラチナを受賞した『純米吟醸 福小町』がいたり、あの『天巧20』が食い込んでいたり、おもしろい結果になっていますね。
まとめ
全体的な傾向から見て、やはり日本と海外では好みが違うのだろうなと感じます。
バランスの良さよりも、味わいの深さ。
軽やかさよりもジューシーさ。
控えめな香りよりも華やかな香り。
日本と真逆とまではいきませんが、選ばれた日本酒のラインナップを見ると上記の3つは重要視されているように思いました。
秋田では売れたお酒が、イギリスでは受けない。
もしかしたら、そんな苦労があるのではないでしょうか。
それでは、今回はIWC2019の結果が出たということで、急ぎで記事にしてみました。
ここまで読んでくれてありがとうございます。
みなさん、よい晩酌を!