こんにちは、さるあみです。
秋田市山王において、地酒を楽しめる居酒屋といえば間違いなくここ。
『戸隠』です。
NEXT5の日本酒も豊富にあり、まさに秋田の台所。
県外ならず、県内のファンも多い居酒屋です。
そんな『戸隠』で、見つけてしまいました。
よもや。
まさか。
これが飲めるとは。
『美酒の設計』
雪の茅舎で有名な齋彌酒造が誇る、もうひとつの傑作。
高橋藤一杜氏、渾身の一本。
ついに飲むことができました。
ということで今回は、『美酒の設計』のレビュー記事となります。
どうぞお付き合いくださいませ。
『櫂入れしない・加水しない・ろ過しない』の3ないづくり
「3ないづくり」という原点手法でありながら、どこか忘れ去られた手法。
『酒造りは、自然に出てくるのを待つのが基本であり、人の手で造るものではない』
という、高橋藤一杜氏の意志が生んだ一本。
それが『美酒の設計』です。
香りは華やかですが、主張はおだやか。
口あたりはやわらかく、ただ、軽さはありません。
しっかり濃くて、しっかりコクがあります。
辛さよりも甘さ。
甘さがよく引き出されているのに、抜けるときはスッと抜けていきます。
『3ないづくり』という選択がコクを生んでいるのに、暴れることなくまとまっている質の高さ。
クリアーな味わいなのに、濃い。
「ああ、俺いま、うまい日本酒を飲んでいるな」
という実感をともない、おもわず唸る味わいです。
甘みと濃さ。コク。抜け感の良さ。
舌でつぶして伸ばしたときの伸びの良さ。
どれもが『雪の茅舎』の一個上をいっています。
『花朝月夕』と比べても、55%精米の『美酒の設計』のほうがうまみに強さがあります。
人によっていちばんに挙げたい感想は異なるかと思います。
私が『美酒の設計』を一言で表すとすればこの言葉になります。
“濃い”
濃厚さこそが、3ないづくりの生んだ結晶なのではないでしょうか。
濃厚さを重く感じさせない力。バランス。
そこに、伝説とすら言われる高橋藤一杜氏の腕をみた気がします。
『美酒の設計 純米吟醸 火入れ』
おわりに
今回の記事はいかがだったでしょうか?
齋彌酒造=雪の茅舎
というイメージは強いと思います。
ですが、忘れてはいけないのが『美酒の設計』。
飲んだら忘れられないのが『美酒の設計』です。
自然にまかせた造り方により気付かされます。
「日本酒ってこうだよなぁ」と。
どこか懐かしさを感じる一本に、深い伝統を感じますね。
それでは、短いですが今回はこの辺で。
みなさん、ここまで読んでいただきありがとうございます。
よい秋田の思い出を!