あきたさけ!

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【ゆきの美人 純米大吟醸 クラフトゼロ生】の評価・レビュー!○○として見なければ……

ゆきの美人 純米大吟醸 クラフトゼロ生の評価・レビュー

 

こんばんは、さるあみです。

 

あなたも気になっているのではないでしょうか?

ゆきの美人、満を持しての新商品。

 

『クラフトゼロ』

 

ゆきの美人初の低アルコールということで、県内の酒屋さんも『蔵元コメント』を引用しながらの販促をされています。

 

ただ、残念ながら私は酒屋の経営者ではありません。

『蔵元コメント』は、他サイトで拝見したのみ。

ここに書けば、なんの努力もせずに、ただ引用しただけになってしまいます。

それではあまりにも申し訳ないです。

なので、私からは全文を紹介することはできません。

 

ですが、ここには実際に飲んでみた感想があります。

買って飲んでみた感想。

つまり、買うまでの心境を含めた感想です。

この『心境』こそが、あなたにとっても大きな肝となるはずですので、ぜひ最後まで楽しんでいってくださいね。

それでは、いってみましょう。

 

 

『ゆきの美人 純米大吟醸 クラフトゼロ生』ってこんなお酒

『ゆきの美人 純米大吟醸 クラフトゼロ生』は、『クラフト』シリーズの記念すべき1作目です。

 

『クラフト』シリーズのコンセプトは、

 

“実験”

 

そして、

 

“挑戦”

 

にあります。

 

1作目となったクラフトゼロのテーマは、『高精白』と『低アルコール』。

精米歩合は40%と、『出品仕様』に引けを取らないスペックを誇ります。

 

アルコール度数は『13.5度』で、ゆきの美人では初の13度台です。

ただ、流行の兆しが見える低アルコールのなかでは高めの数値。

14度の原酒を出す蔵もあるので、やや目立たない部分ではあります。

 

そして、ここが『ゆきの美人』としては珍しいポイントです。

日本酒度-4

ゆきの美人といえば、『完全発酵』や『超辛』のように辛口なイメージが強いですよね。

どちらも+10を超えてくるので、県内でもトップクラスの数値を誇ります。

甘めの1本といっても、『出品仕様』が±0あたり。

日本酒度-4の『クラフトゼロ』は、ゆきの美人では相当な甘口となります。

 

そしてそして、あなたもここが一番気になったのではないでしょうか。

価格です。

720mlのみの展開で、2,750円

カートンなしのお酒としては高く、『出品仕様』と並ぶのはスペックだけではありません。

高い。

だからこそ、伸ばした手が止まります。

 

「価格ほどの価値があるのだろうか……」

 

『造る側』『仕入れる側』と『消費者』では感覚がちがいます。

そのあたりが感想にどう影響してくるのか。

ここからは私の感想を見ていきましょう。

 

『ゆきの美人 純米大吟醸 クラフトゼロ生』を飲んでみて

まず、香りは桃です。

弱弱しさはなく、しっかりと桃のような果実感が鼻をくすぐります。

 

口に運ぶと、若さあふれる微炭酸。

舌で感じるのはやっぱり甘みで、低アルコールにしてはしっかりと旨みがあります。

後ろには程よい苦みがあって、ここまではいつものゆきの美人です。

 

ですが、余韻の部分。

苦みよりもさらに後ろに、低アルコールらしさがありました。

 

それは、“水の良さ”。

『水感』とでもいいましょうか。

 

余韻にあったのは、驚きの飲みやすさでした。

すいすい飲めます。

720mlがあっという間に消えてしまうほど、旨み多く、刺激の少ない1本です。

 

ただ、だからこそ言わせてください。

 

「2,750円の価値はあるのだろうか?」

 

低アルコールにしては味わいがしっかりしています。

ゆえに、低アルコールらしくありません。

甘口で飲みやすいだけで、ほぼ、“いつものゆきの美人”なんです。

 

正直に言えば、2,750円も出して買いたくはありません。

そこまで出すのであれば、もっと尖ったもの。

「すごいところに挑戦したんだな!」と、おもわず手に取ってしまうようなワクワクが欲しかったです。

 

もしくは、小ボトルで1,000円以下にしての展開。

純米大吟醸のビンをそのまま使うのではなく、なにか新商品らしいデザインにする。

など、「新しいことに挑戦してみました!ぜひ試してみてね!」感があればよかったのにな……と思ってしまいます。

 

味はいいのに、

 

  • 新商品
  • 低アルコール
  • 2,750円

 

これらが邪魔して、素直に「おいしい!」と伝えられないのが悔しくてたまりません。

 

新商品として見なければ、

低アルコールとして見なければ、

2750円として見なければ、

 

ただおいしくて、いいお酒なんです。

 

だからこそ、本当に悔しくてたまりません。

発売するにあたって、もっと出来たでしょう。

なんでプロトタイプと銘打って最高値なんですか?

 

初心者に薦めたいお酒なのに、初心者がポンと出せる金額ではないじゃないですか。

女性にもオススメなちょうど良い甘口なのに、気軽に買えないじゃないですか。

 

私はこの『クラフトゼロ』を、

 

  • 2,750円を高いと感じない
  • ゆきの美人だから買う

 

そんな熱心なファンの方にしかオススメできません。

コストパフォーマンスという部分に責任を持てないからです。

なので、

 

「そんなの関係ない! ゆきの美人が好きなんだ!」

 

という方は、試してみてくださいね。

 

『ゆきの美人 純米大吟醸 クラフトゼロ 生』の商品情報

  • 原料米:秋田県産美郷錦100%
  • 精米歩合:40%
  • アルコール度数:13.5度
  • 日本酒度:-4

 

まとめ:○○として見なければ……

書いているうちにヒートアップしてしまい、おもわず本音を連ねてしまいました。

不快に思われた方、申し訳ございません。

どうしても嘘は書けませんでした。

 

いち日本酒好きとして、紹介するお酒のいいところをピックアップするようにしています。

それはこの『クラフトゼロ』も同じです。

ですが、書けば書くほど“もったいない”という気持ちが湧いてきてしまいました。

 

売り方次第で景色はちがったのではないか、と。

 

「試してみたいけど勇気がいる1本」を、「気軽に試せる1本」に出来たのではないかと思ってしまうのです。

それが本当にもったいなく思います。

 

蔵元コメントによると、クラフトゼロは『火入れを意識したお酒』なのだそうです。

なので、いずれは『生酒』でなく『火入れ』も発売するはず。

そのときはまた買ってみますね。

 

それでは、今回はこのへんで。

ここまで読んでいただきありがとうございます。