「あまりの安さに気になってたけど、自分で買うのは勇気がいる」
「これってそもそも秋田の地酒なの?」
本記事は、そんなあなたに向けて書いています。
こんにちは、さるあみです。
秋田市民にとってなんでも揃うお店といえば、ドン・キホーテですよね。
お酒のコーナーも広くとられており、しかも安価なものがたくさんあります。
自宅での集まりなんかでは質よりも量が大切になってきますので、他よりも安いというのは大きな強みです。
ただ、コスパにこだわっているせいか、日本酒の冷蔵ケースは県外酒が多め。
秋田県ではなかなかお目にかかれない日本酒が目につきます。
実はそんななかに、県外酒であるかのように鎮座している秋田の地酒があるのを知っていましたか?
名を、【八重寿 生貯蔵酒】
大仙市にある八重寿銘醸がつくる、非常に安価な日本酒です。
税込み400円以下で買える生貯蔵酒にして、変化のある味わいが楽しめます。
実際に買って飲んでみましたので、日本酒選びの参考になるはずです。
八重寿銘醸についても少しだけふれていきますので、最後まで楽しんでいってくださいね。
それでは、いってみましょう。
そもそも八重寿銘醸って?
『八重寿銘醸』といわれて、「ああ、秋田の」と答えられる人は少ないのではないでしょうか。
実際、『美酒王国秋田~秋田の酒蔵文化を訪ねて~』においても紹介はされていません。
35の蔵が網羅されているなか、『八重寿銘醸』の名前はないんです。
その『なぜ』に対しての答えになるかはわかりませんが、少しだけ『八重寿銘醸』自体にふれていきます。
『八重寿銘醸』のはじまりは昭和25年。
東京の市場へ県産酒を販売するために、『日本酒類販売(以下「日酒販」)』が酒造家10社との共同銘柄としてつくりあげたのが『八重寿』でした。
その後、昭和39年。
びん詰め工場をつくるために酒造家8社と日酒販が共同出資したことで、現在の『八重寿銘醸』が生まれました。
つまり、八重寿銘醸とは、“東京で勝負するために生まれた酒造”だったことになります。
となると、『八重寿(やえす)』という名前もおもしろくなってきますよね。
日本酒類販売とは、酒類卸会社として『国分』に次ぐ全国2位の企業です。
本社は、東京八重洲。
だから、『八重寿』
『州』ではなく『寿(ことぶき)』の文字をつかったのは、縁起から。
めでたい文字をあてました。
平成9年には『白神山地の四季』という銘柄を販売しており、そちらのほうが有名かもしれませんね。
つづいて、味にふれていきましょう。
『八重寿 生貯蔵酒』の味は?
『八重寿 生貯蔵酒』の味をひとことで表すのならこうなります。
“身も蓋もない言い方になるけど、価格相応の味わい”
香りには米のふくよかさを感じます。
味わいは、甘く入ってきて、酸味だけになり、残るのはわずかな苦味。
そのどれもが決して強い味わいではないので、変化の幅は小さいです。
アルコール度数が13~14度と低いので、喉を通るときは刺激がなくてスムーズ。
低めの度数がやわらかさを感じさせてくれます。
ただ、
「全体的に味が弱くて、ちょっと感想が残りづらいかな」
というのが正直な感想です。
『八重寿 生貯蔵酒』の商品情報
- 原材料名:米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール
- アルコール分:13~14度
生貯蔵酒であるため、出荷前に一度、加熱処理(火入れ)がされています。
そのため、一度も火入れしていない『生酒』と比べると品質は劣化しにくいです。
ただ、常温で売られている日本酒は『2回火入れ』のものがほとんど。
生酒ではないけど、火入れ酒でもない。
そんな『生貯蔵酒』なので、やはり冷蔵庫での保管をおすすめします。
『八重寿 生貯蔵酒』の他に300mlでおすすめの1本は?
私はこういうブログをやっているため、720mlで買っても持て余してしまうことが多いです。
秋田の地酒を網羅するには次へ次へとレビューしていかなければならないですし、そんなペースで飲みきっていては体を壊します。
だから、300mlってありがたいんです。
「いろんな味を楽しみたい」
「量はいらない」
そんな方には300mlがおすすめのサイズですよ。
今回は、300mlサイズのある地酒を2本ご紹介します。
秋田清酒『刈穂吟醸酒 六舟』
+5度の辛口で、吟醸香が美しい1本です。
300mlから始めて、気にいったら720ml・1.8Lとサイズを上げていけるのもうれしいところ。
商品情報、味はこちらの記事をご覧ください。
秋田酒類製造『高清水 純米大吟醸』
秋田酒こまちを45%まで磨いたぜいたくな味わいは、毎日の晩酌を楽しくしてくれますよ。
商品情報、味はこちらをご覧ください。
『八重寿 生貯蔵酒』の感想・評価:まとめ
『八重寿 生貯蔵酒』を飲んで考えたのは、
「このお酒を買いたいときってどんなときだろう?」
秋田に35ある酒蔵からは、常に季節限定や数量限定の品が生まれています。
定番酒もまた目移りするものばかりです。
そんななか、どんな状況なら買うのか。
答えは、夏です。
生貯蔵酒が本領を発揮するのは、あっつい時期。
キンキンに冷やして、お猪口ではなくグラスでぐいぐい飲む。
そのときこそが『八重寿 生貯蔵酒』の出番です。
ぜひ、夏になったらこの記事を思い出してくださいね。
それでは今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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