こんばんは、さるあみです。
高清水って、どこでも見かけますよね。
酒屋さんはもちろん、スーパーやコンビニにだって置いてあるほどです。
さらに種類も豊富で、普通酒からギフト用まで幅広いラインナップときています。
「いったいどれを買ったらいいのか」
多すぎるともう選べないですよね。
というわけで今回は、高清水のなかから本当におすすめしたい銘柄を3つ紹介していきます。
「知らない」「気になってた」
さまざまな感想をもっていただけると思います。
それでは、いってみましょう。
高清水限定。本当におすすめしたい銘柄3選
実をいうと私は、高清水のすべての銘柄を飲んできたわけではありません。
飲んだのは14銘柄。
通年のものだけでなく、県内限定、季節限定のものもあります。
なので、
「おすすめされても時期が……」
ということもあるかもしれません。
ですが、読むことで損はさせないはずです。
数ある高清水のなかで「とりあえずこれにするか!」と言っていただけると思うので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
高清水『純米大吟醸』
まずは定番のなかの定番。これを外すことなどできません。
高清水への興味はここから始まると言っても過言ではない1本。
『純米大吟醸』
いちばんのおすすめポイントはここにあります。
“圧倒的なコストパフォーマンス”
県の奨励品種である『秋田酒こまち』を45%まで磨いた純米大吟醸ながら、価格は720mlで1,571円。
しかも、税込みです。
原材料の高騰により純米吟醸が1,800円台な世の中において、ちょっと異常な安さを誇ります。
とはいえ、安いだけなら高清水である必要はないはずです。
安価なお酒など探せばいくらでも見つかってしまいますから。
ならば、なぜ『高清水』なのか。
答えはかんたん。
“どこでも買えておいしいから”です。
探す必要すらありません。
酒屋さんにいく必要すらないんです。
最寄りのスーパーでも買えますし、運がよければコンビニでも買えます。
市場の網羅性がすんごい。
どこでも買えるお酒がおいしいなんて、最強だと思いませんか?
これは私個人の感想ですが、味わいは辛さがなくて伸びやか。
甘みがスッキリと喉をとおります。
正直、辛口好きには甘いかもしれません。
ですが、こだわりがなければ“秋田酒こまちをつかった日本酒として最上級”の1本です。
まさに教科書。
いい意味で遊びはなく、面白みもありません。
「秋田酒こまちを45%まで磨いて秋田流寒仕込みで仕込むとこうなります」
という設計図どおりの味わい。
そんな印象を受ける1本です。
PS.
この『純米大吟醸』を飲んだら、ぜひ同社の『丑三つ迄 生酛純吟』を飲んでみてください。
そちらも同じく、秋田酒こまちの45%精米。
ただし、味わいはまったくちがいます。
『高清水』だからできる、『冷や』と『燗』で活きる真逆の味わい。
季節にあわせて選ぶのがおすすめですよ。
高清水『春の純米』
2本目からは季節限定品。
毎年、立春のころに発売される“春告げ”の1本です。
おすすめポイントは2つあります。
- 圧倒的なコストパフォーマンス
- 沁みないフルーティーさ
「それ、さっきも言ってなかった?」と言われそうですが、まずは圧倒的なコストパフォーマンス。
これは、高清水全般に感じるポイントです。
とにかく安い!
720mlで1,200円を切ります。
さらに、買えるお店を選びません。
ふらっと立ち寄ったスーパーで買えてしまいます。
価値で売る酒造からすれば、日本酒の敷居を低くしすぎているように感じるかもしれません。
ですが、買い手にとって「どこでも買える」はメリットでしかありません。
それが安定した酒質を誇っているのなら尚更ですよね。
肝心な味わいはというと、
“フルーティーさが、ぐわんっ”
奥深さはありませんが、舌の表面でメロンのような味わいが楽しめます。
舌に沁みないので、喉に至るまでがするする。
さらっと飲めるので飲み飽きません。
先ほど紹介した『純米大吟醸』に比べればやわらかさは劣りますが、疲れない口当たりは日常によく合います。
“衝撃”の度合いでいけば、純米大吟醸以上の驚きです。
ノーマークの1本が、私にとってのダークホースでした。
PS.
「まだ発売時期じゃないよ!」という方に、おすすめな1本があります。
その名も、
『秀麗無比 しぼりたて純米』
『秀麗無比』シリーズのはじまりにして、最高のフレッシュさ。
味わいは『春の純米』に近いものがあります。
こちらは12月の発売なので、立春まで待てない方におすすめですよ。
秀麗無比『無濾過純米原酒』
3本目は、秋田県内限定販売の『秀麗無比』シリーズから。
『無濾過純米原酒』をご紹介します。
この1本、おすすめポイントはこちらです。
- 濾過なし、加水なし
- アルコール度が18.5度
- 飲み方自由
この濾過、加水なしが何を意味するのか。
……強いんです。
パンチがあります。
重みがあります。
凄みがあります。
低アルコールの時代が来ているなかで、あえての18.5度です。
味わいは、+2度のやや中口。
辛さは感じづらく、甘さも酸味によって抑えられています。
そしてこの1本、何がすごいって『やわらかい』んです。
重い、けど、やわらかい。
高清水らしく、遊びのない質の良さが感じられます。
ガツンとくるだけではありません。
そのままでも飲める飲みやすさも兼ね備えているんです。
とはいえ。
とはいえです。
やっぱりさすがは18.5度。
強いものは強いです。
「飲める、飲めるぞ」とルンルンで飲んで、頭がガンガンするのは私だけで十分。
“ここはロックでいきましょう”
実はこの『無濾過純米原酒』、公式がオンザロックをおすすめしています。
個人的には、「日本酒としてはちょっと薄いかな」くらいがドンピシャ。
ちょっと崩れてしまったくらいの味わいが、私には深く刺さりました。
いまや日本酒の飲み方は自由です。
「こうでなきゃいけない」なんて先入観、価値観は時代遅れ。
そんなものは取っ払って、ぜひ、あなたの好きな飲み方で楽しんじゃってください。
PS.
『秀麗無比』の『無濾過純米原酒』は、2月の発売。
「そこまで待てないよ!」というあなたにおすすめな1本があります。
それは、『秀麗無比』シリーズではなく、『高清水』の『無濾過純米原酒』。
瓶が紙で包装されているのが特徴の1本です。
本当に内緒でお願いしたいのですが、私はこれらの2本についてこう思っています。
「同じお酒じゃない?」
それくらい、片方が消えても片方を推せる2本です。
『秀麗無比』の発売にともなって『高清水』のほうが終売になっていても、まったく驚きません。
それほどに、“どちらを飲んでもいい”と思っています。
ぜひ、見かけたほうを飲んでみてくださいね。
まとめ:設計図どおりの味わいに仕上げる凄さがある酒造『高清水』
というわけで今回は、数ある高清水のなかから3本をセレクトしてみました。
季節限定品が中心となってしまいましたが、いかがだったでしょうか?
高清水といえば、どこでも買えるブランド力があります。
それは軽視されがちなもので、特に『価値で選ぶ方』には顕著かもしれません。
私もなるべくは『どこでも買えるもの』を中心に飲んできたつもりです。
ですが、『買えないもの』として高清水を選んだことはありません。
『ワクワク』をもって選んだこともほぼありません。
なので、どこかで後回しにしていた部分すらあるんです。
ただ、飲むたびに思います。
“高清水には設計図どおりの味わいに仕上げる凄さがある”と。
「こうなった」ではなく、「作りたいものを作った」という味わいがあるんです。
発酵を扱う業界において簡単ではないことを、当たり前に行っている。
ラベルに書いてある情報が、そのまま味になる。
すごいです、ほんと。
と、ここであなたに最後の一押しができれば良いのですが、うまくまとまりません。
終わり良ければなんとやら~なのに、ここに来て失速です。
悩んでも正解に辿りつけそうにないので、諦めましょう!
今回はこのへんで。
今回もここまで読んでいただきありがとうございます。
他の酒造のおすすめも書き始めているので、そちらもぜひ読んでみてくださいね。
※出羽の冨士のおすすめ銘柄はこちら