こんばんは、さるあみです。
秋田市土崎にある那波商店といえば、昔は『銀鱗』が有名でした。
当時はCMも盛んに放送されていて、『那波商店』を知らなくても『銀鱗』で覚えている世代もあるはずです。
だから、底にあるイメージは、昔ながらの日本酒をつくる蔵。
変わらない味わいと伝統を生きる蔵、という印象がありました。
ですが、いま。
この令和という時代に、『銀鱗』の『那波商店』は存在しません。
伝統を守る蔵ではなく、伝統で攻める蔵へと変わっていったんです。
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ボトルの規格を変え、デザインを変え、名を変え、さまざまな試みを繰りかえし、那波商店はいま、酒屋を賑わす蔵となっています。
さて、そんな『那波商店』の『純米酒 こまち美人』。
いったいどんな日本酒なのでしょうか。
もう少し詳しくみていきましょう。
『純米酒 こまち美人』はどんな日本酒?
『純米酒 こまち美人』は、那波商店のなかでも定番中の定番な『純米酒』です。
精米歩合は60%。
日本酒度は-2なので甘口に分類されます。
そして、いちばんの大きな特徴は『酵母』です。
ぶっちゃけた話、『酵母』って細かくてよくわかりませんよね。
『6号』『9号』『14号』のような数字だけでもチンプンカンプンなのに、『9号系』とか言われると「つまり?」となってしまいます。
でも、安心してください。
『純米酒 こまち美人』につかわれているのは『蔵付分離酵母』。
つまり、『那波商店のなかでとれた蔵独自の酵母』なんです。
その名も、『しろがねK87』。
「ちょっと待って!そっちのほうが覚えられない!」と思いませんでしたか?
安心してください。私もです。
ですので、『蔵付』をつかっているとだけ覚えておけば十分かと思います。
ちなみにですが、『蔵付』をつかうようになったのは29BYからで、それまでは『9号系』がつかわれていました。
ちょっと調べてみたところ、当時の味わいは『スッキリとした淡麗辛口』だったようです。
では、今はどうなのか。
『9号系』から『蔵付』に変わったことで、味わいはどう感じられたのか。
次の項で見てみましょう。
『純米酒 こまち美人』を飲んでみて
『純米酒 こまち美人』を飲んで、というより嗅いでみた最初の感想はこれです
「あれ?何かの香りに似てる……」
フルーツではありません。
よくいうメロンやバナナ、青りんごのような香りではなかったんです。
ですが、米由来の香りとも思えませんでした。
わからない。
明らかに知っている香りなのに、「これ!」という解答が得られません。
ですが、首をかしげて口へ運び、含んだところでようやく気付いたんです。
「これ、牧〇の朝だ」
念のため伏字にしておきましたが、わかる人にはわかる『朝お世話になる3個パックのアレ』です。
ブルーベリーやイチゴ味のある『アレ』の、『プレーン味』の『上澄み部分』。
飲むヨーグルトと呼ぶには薄く、にごりもありません。
ですが、どう考えても『ホエー』の味でした。
しかも、うまい。
年配層にはウケないかもしれませんが、若い世代や女性には間違いなく刺さる味です。
飲むヨーグルトだからではありません。
ただ単純に、甘酸っぱさがおいしいんです。
よく、飲みやすくて甘みのあるお酒を、「こんなのジュースだ」という方がいます。
ですが、じゃあ『こまち美人』もジュースなのかと問われれば、答えはノーです。
しっかりとしたアルコール感。
飲みごたえのある甘酸っぱさをもった純米酒、というのが『こまち美人』に対する感想でした。
『純米酒 こまち美人』の商品情報
醸造年度により数値が変わることもありますので、こちらは『令和3年1月出荷』のもののスペックおよび感想となります。
購入時のおおよその参考にしてみてくださいね。
『純米酒 こまち美人』の感想・レビューまとめ
というわけで今回は、那波商店の定番酒にして異彩をはなつ1本。
『純米酒 こまち美人』をご紹介してきました。
いま、秋田には『ゆきの美人』『こまち美人』のような『○○美人』といったお酒や、『阿櫻』のように『美人画』をイラストや浮世絵風に描いたラベルなど、さまざまな美人が存在しています。
発売の時期があえば、それぞれを飲み比べてみるのもおもしろいかもしれませんね。
それでは、今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。