こんばんは、さるあみです。
『禍を転じて福と為す』という言葉はこのお酒のためにあるのかもしれません。
というのも、この1本は2021年発売の新商品。
コロナ禍が生んだのかもしれない1本だからです。
この記事では、
- 『福小町 純米酒 燗辛』がどんなお酒なのか
- 実際に飲んでみた感想
をお伝えしていきます。
限定流通品ではないので、探す手間が少なくてすむ1本です。
ぜひ参考にしていただいて、凍える夜を越えてくださいね。
それでは、いってみましょう。
『福小町 純米酒 燗辛』ってどんな日本酒?
『福小町 純米酒 燗辛』とは、2021年11月下旬発売の“燗専用酒”です。
“要冷蔵”のお酒は数あれど、“燗専用”ってめずらしいですよね。
実は、福小町にはもともと“燗酒専用”の日本酒が存在していたんです。
それが『福小町 燗』。
ネーミングからみれば、今回の『燗辛』は『燗』の辛口バージョンのように見えるかと思います。
ですが、実はまったく別のお酒です。
その『まったく別のお酒』であるところこそが、『福小町 純米酒 燗辛』最大の特徴。
石蔵で1年以上低温で熟成させた『寒造り純米酒』を数種類まぜたもので、酵母もまたいくつかブレンドされています。
やったことのある方なら知っているかもしれませんが、日本酒同士を混ぜるのって『超・超・超ハイリスク』です。
自分でやるとおもしろいだけで、まずおいしくはなりません。
その『リスク』を越えた1本。
プロだからこそできた調和が、燗辛の瓶には詰まっています。
ちなみに、燗“辛”というネーミングのとおり、日本酒度は高めの+6となっています。
また、精米歩合も前年までの『燗』とは異なり70%と、米のうまみ雑味をしっかりと残した1本です。
燗専用ではありますが、まずは常温で。
それから燗にして飲んでみたので、感想に移っちゃいましょう。
『福小町 純米酒 燗辛』の感想は?
こいつは驚きました。
常温でもおいしい。
一瞬の甘みが、広がらずに消えて辛さになります。
さらに、寝かせた分だけまろやかさが。
コクに重みこそありますが、常温でも十分に“うまから”な1本です。
そして、これですよ。熱燗。
自分で飲むのだから適当に。
邪道だろうとお手軽に。
ぬるいよりもアチアチの、電子レンジで40秒がいいです。
すると、香りは刺激つよく、ややオイリーに。
熱することで上がる辛さは、突き抜ける前にほどけてしまいます。
常温よりも甘みがなくなって、熱々のあと味がキリッとうまいです。
これは食事の邪魔になどなりようありません。
食卓になじむ味わい。
お米のホクホクとしたうまみを、暖とともに摂れる1本でした。
ちなみにですが、燗冷ましで酸味が増します。
冷めていく味わいもまたオツなものですので、おすすめの温度帯以外でも楽しんでいただけるとうれしいです。
『福小町 純米酒 燗辛』の商品情報
〇参考価格
- 720ml:1,100円(税込)
- 1.8L:2,200円(税込)
〇おすすめの温度帯
- 40度~50度(ぬる燗、上燗、熱燗まで)
『福小町 純米酒 燗辛』の感想・レビュー:まとめ
いまにわかに流行りだしています、ブレンドという手法。
2020年には出羽鶴から、やまとしずくの定番7種をブレンドした『ハーモニー』が。
2021年には両関から、3種の酒米がブレンドされた『裏銀紋』が。
そして今回の1本。
福小町からは『燗辛』が生まれました。
ブレンドは、コロナ禍に吹いた一陣の風です。
さめざめと泣いた酒類業界で、諦めなかった人々が生んだひとつのカタチです。
今後はブレンド酒がもっと増えるかもしれません。
そのときは、『ここ』にブレンドの結果があります。
おいしかった実績があります。
『燗辛』は体を温めるだけではありません。
心も温めてくれます。
ぜひ、いまこの瞬間に。
ぜひ、いまこの季節に。
あなたも『燗辛』という新しいカタチを楽しんでくださいね。
それでは、今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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