こんばんは、さるあみです
『人は見た目が9割』なんて言葉がありますが、日本酒だってそうですよね。
まずは手に取ってもらうこと。
そのためには、目に留まるデザインが必要になります。
たとえば、山本酒造店。
ロイヤルストレートフラッシュやツーアウトフルベースなど、奇抜なデザインが光りますよね。
私だけでなく、日本酒好きならおもわず手に取ってしまうのではないでしょうか?
そこに奇抜さだけではない『味』が乗れば、放っておいてもSNSが賑わうというものです。
「すごいデザインの酒があった!」
まずはここから始まって、「しかもめっちゃおいしい!」で締まる。
それは、伝統のなかにあった退屈を吹き飛ばす、新しいカタチの楽しみ方とも言えます。
では、今回紹介する『雪中貯蔵』はどうなのでしょうか。
これは私の感想ですが、『北鹿 雪中貯蔵』には正統派なカッコよさ。
とりあえず手に取ってしまうシンプルな魅力があります。
なので今回は、まんまと手に取ってしまった筆者が、『北鹿 雪中貯蔵 大吟醸』がどんなお酒なのか。
また、どんな味わいに感じたのかをお伝えしていきます。
ぜひ最後まで読んで、あなたの日本酒選びに役立ててくださいね。
それでは、いってみましょう。
- 『北鹿 雪中貯蔵 大吟醸』ってどんな日本酒?
- 『北鹿 雪中貯蔵 大吟醸』を飲んでみた感想は?
- 『北鹿 雪中貯蔵 大吟醸』の商品情報
- まとめ:『北鹿 雪中貯蔵 大吟醸』は、やわらかさと重さが入り混じった1本
『北鹿 雪中貯蔵 大吟醸』ってどんな日本酒?
『北鹿 雪中貯蔵 大吟醸』は、北秋田市にある『北鹿』がつくる大吟醸酒です。
大吟醸でありながらも1,000円を切る価格で、超がつくほどリーズナブル。
全国のスーパーマーケットでもっとも売れている大吟醸酒としてよく知られています。
価格はなんと、
- 720ml:1,290円(税込み)
- 1.8L:2,598円(税込み)
私は以前、ゆきの美人純米酒の販促物として手書きPOPを書いたのですが、そこにはこう書きました。
“この味わいで1,430円!?”
このときは確かなお得感をおぼえたのですが、上には上がいたのです。
“大吟醸で1,290円”
文章だけでみれば、どちらがお得か。
ワードパワーをより強く感じるのは後者なのではないでしょうか。
とはいえ、大吟醸にもピンからキリまであります。
平凡な大吟醸では、あらゆるお酒に劣るだけ。
どこかに持ち味がないと埋もれてしまいます。
では、『雪中貯蔵』の場合はどこに持ち味があるのか。
それはもう、ネーミングにそのまま表れていました。
『雪中貯蔵』とは、雪国にしかできない自然の貯蔵方法。
雪のなかにタンクを埋めて熟成させることをいいます。
「いまの時代、業務用の冷蔵庫で十分なんじゃないの?」
と思われたかもしれません。
ですが、実はこの『雪中貯蔵』という方法、パフォーマンスだけではないんです。
というのも、雪のなかの温度は常に0℃以下。
たとえば、一般的な冷蔵庫の温度は3~5℃ほどです。
さらに、『霜取り』や『扉の開閉』などで温度はカンタンに変化してしまいます。
文明の利器は、デリケートなんです。
『一定』を保つのには配慮が必要になります。
となると、雪のなかというのは“貯蔵において最適の空間”。
秋田が生んだ『かまくら』という入れ物が、日本酒造りにおいても輝きを放ちます。
とはいえ、雪のなかに貯蔵といってもイメージが湧きませんよね。
そんなあなたのために、『北鹿』の公式サイトには『雪中貯蔵ができるまで』という項目があります。
クリックすると、スライドショー形式でおおよその規模や景色を知ることができます。
私も見て声が漏れました。
「これは秋田だわ」と、納得の景色が広がっていました。
気になった方は、ぜひ『北鹿』のサイトをご覧ください。
『北鹿 雪中貯蔵 大吟醸』を飲んでみた感想は?
これはもう、この一言に尽きます。
“1度の重み”
まず、香りです。
立ちが良くて、グラスの外まで昇ります。
ふちに溜まったのがこぼれているのではないかと錯覚するほど。
甘みある香りにアルコールが重いです。
味わいにも、甘みの上に強めのアルコール感。
若さゆえか、常に苦みがついてきます。
そして、ここ!舌ざわり!
さらさらとしたキメの細かい感触があります。
良くも悪くも大吟醸らしくない触感に、ふしぎな感覚をいだきました。
ちなみに、甘い、辛いでいえば、どちらともいえません。
日本酒度は-0.5。甘口です。
ただ、甘さはしっかりと感じつつも、強いアルコールでキリリと締めます。
この『強いアルコール』が、なかなかの主張です。
重い。
『雪中貯蔵』によってカドが取れていたとしても、後味にある強さは消せません。
“凛として涼しげな味わいの奥に、目をそらせないアルコール感”
惜しいと感じる1本でした。
『北鹿 雪中貯蔵 大吟醸』の商品情報
- アルコール分:17度
- 日本酒度:-0.5
- 酸度:1.3
- 精米歩合:50%
- 1.8L:2,598円(税込み)
- 720ml:1,290円(税込み)
まとめ:『北鹿 雪中貯蔵 大吟醸』は、やわらかさと重さが入り混じった1本
その日最初の1杯にすると、やっぱりアルコールの強さが気になります。
特に、余韻の部分。
ここでキレではない上がり方をされると、印象が良くありません。
ですがそれは、舌が慣れる前の話です。
舌が強いアルコール感に慣れてきたら、そこに重みはなくなります。
飲みやすくて、しかもコスパが高い。
『北鹿 雪中貯蔵 大吟醸』は、1杯目と3杯目では評価がガラリと変わる1本です。
飲むなら居酒屋ではなく、ご自宅で。
ゆっくりと舌を慣らして飲んでください。
また、強いお酒のおすすめな飲み方として『オンザロック』もあります。
私はまだ試していないので、やってみたら追記しますね。
あなたのほうが先だった場合は、やってみた感想などいただけるとうれしいです。
それでは、今回はこのへんで。
今日もここまで読んでいただきありがとうございます。
※『北鹿』の『大吟醸』の記事はこちら