こんばんは、さるあみです。
鳥海山の『優しくて、厳しい』四季を表現した『FOURSEASONS』。
4本並べるとラベルに鳥海山が現れるということもあり、コンプリートを目指している方もいるのではないでしょうか?
とはいえ、年4回。4種の発売です。
気になるシリーズとはいえ、1年追いかけるのって大変ですよね。
春は春で飲みたいお酒があるし、夏だってそう。
秋も冬も、あらゆる酒造から季節限定品が発売されます。
あなたが使える予算だって限られているはずです。
あなたもこんな経験はありませんか?
「今日はいいや。また今度にしよう」
そう思っているうちに、売り切れてしまった経験が。
気がつけば次の季節が来ていて、買いそこなってしまったことが一度はあるのではないでしょうか。
私はあります。
ちょうど、このFOURSEASONSがそう。
秋の『ひやおろし』を、写真を撮らないまま捨ててしまったんです。
4本並べて撮るために、わざわざ春夏冬のビンを取って置いたにもかかわらずです。
慌てました。
同時に、相当悩みました。
「おなじお酒をまた買うのか」と。
どうしても月の予算があります。
ブログ的にも同じお酒を飲んでいる場合ではありません。
ですが、また1年待つのは避けたいこと。
そうして、『待つこと』と『買うこと』を天秤にかけると、私の足は酒屋に向いていました。
が、しかし。
もうね、なかったんですよ。『ひやおろし』が。
見ればわかることなのに、私は店員さんに在庫を尋ねました。
面倒なお客さんをやってしまったんです。
結果だけみれば、ほかの酒屋さんを巡って『ひやおろし』はGETできました。
が、そこまでの労力はもったいないものです。
あなたには、そんな経験をして欲しくはありません。
“機を逃すこと”をして欲しくはないのです。
というわけで今回は、1年追いかけることはできなくてもこれだけは飲んで欲しい!
そんな思いを込めて、『飛良泉 FOURSEASONS』の4本をランキング形式で紹介していきます。
ぜひ、最後まで楽しんでいってくださいね。
それでは、いってみましょう。
- 1位:飛良泉 FOURSEASONS《冬》しぼりたて
- 2位:飛良泉 FOURSEASONS《秋》ひやおろし
- 3位:飛良泉 FOURSEASONS《夏》涼冷え
- 4位:飛良泉 FOURSEASONS《春》うすにごり
- まとめ:仕込み方は同じなのに強い個性。鳥海山の四季は、厳しい。
1位:飛良泉 FOURSEASONS《冬》しぼりたて
冬の鳥海山は、厳寒。
酒造りにもっとも適した気候のなかに佇みます。
『FOURSEASONS《冬》しぼりたて』の大きなポイントはこれです。
- 酸味の引き出し方が抜群
- 生酒でありながらも燗がおもしろい
- まろやかな新鮮さがたまらない
『FOURSEASONS』シリーズはすべて飛良泉伝統の『山廃仕込み』なのですが、『冬』の酸味は鮮やか!
伝統という言葉に古さを感じるかもしれません。
が、この1本はちがいます。
まさに、現代版。
令和の山廃。
飲みやすさを存分に残した1本となっています。
さらにおもしろいのが、公式で燗を推奨しているところです。
『FOURSEASONS《冬》しぼりたて』は、生酒。
「生酒の燗はご法度でしょ」
という意見もあるかもしれません。
ですが、やってみればわかります。
おもしろいんです。
詳しくは、こちらの記事をご覧ください。
2位:飛良泉 FOURSEASONS《秋》ひやおろし
秋は『夕暮れ』。
日本海に落ちる夕日が鳥海山を照らすイメージから設計された1本です。
『FOURSEASONS《秋》ひやおろし』の大きなポイントはこちら。
- うまみある辛口
- 穏やかで落ちついた味わい
- 食中酒としてのんびり楽しめる
FOURSEASONSのなかでは+7と、断トツの辛口を誇ります。
味わいは、まさに秋。
あらゆる夏酒がもっていた爽快感は鳴りを潜め、うまみが顔をのぞかせます。
正直、思いました。
「毎日飲むならこういうお酒がいいなぁ」と。
というのもこの1本。
食事を合わせるのを前提としているからです。
しかも、うまみがありつつも深すぎないので、合わせる食材を選びません。
淡泊な刺身との相性はあまり良くないかもしれませんが、火を通した食材であれば何にでも合いそうな雰囲気を醸し出しています。
大きな感動はないけれど、日常に小さな幸せをくれる。
そんな、人に寄り添う1本です。
※詳しくはこちらの記事へGO
3位:飛良泉 FOURSEASONS《夏》涼冷え
夏は『夜』。
ジリジリと暑い夜に合わせた、飲み口の軽さをとことん追求した1本です。
『FOURSEASONS《夏》涼冷え』の大きなポイントはこちら。
- 水のような口当たりから酸味が開いていく
- 控えめな甘みでありながらもメロンのよう
- アルコール13%ですーいすい
とにかく軽いっ!
「夏だっ!これこれ!」と思わせてくれる、まさに真夏の夜の酒。
1本を空けるペースでいえば断トツでした。
「それなら1位じゃないの?」
と思われたかもしれません。
実は、この『涼冷え』を3位に置いたのには理由があるんです。
というのもこの1本。
“来年も飲める保証がありません”
私が飲んだものは2022年のもので、日本酒度は±0。
仕込み方は、伝統の『山廃仕込み』です。
ですが、FOURSEASONSの生まれ年である2021年は、まったく別の表情を見せています。
仕込みは『四段仕込み』で、日本酒度は-7。
大甘口なんです。
なので、まったく味わいがちがいます。
感想を残す意味がないほど、大きな差があるんです。
だからこそ、オススメしづらい。
もし来年の夏、「今年はこんなふうに仕込んでみました」と発表されたら、私にはどうすることもできません。
願わくば、名を与えた酒には一定の味わいを与えてほしい。
「去年飲んでおいしかったから今年も……」
という人に、“おいしかったあの味”を提供してくれることを祈ります。
※これ、おいしかったんですホント!
4位:飛良泉 FOURSEASONS《春》うすにごり
春は『あけぼの』。
鳥海山の残雪と春かすみをイメージして設計された1本です。
『FOURSEASONS《春》うすにごり』の大きなポイントはこちら。
- 香りがきれい。ベリー系の酸っぱさ
- ただシンプルで、強烈な酸味
- ストレートだと飲みづらい
香りはとってもきれいで、日本酒とは思えない果実感。
メロンやバナナではなく、ベリーのような酸っぱさを感じます。
が、味!
“強いはずの甘みが霞む、怒涛の酸味”
数値で言っておくと、日本酒度は-24です。
大甘口なんてものではありません。
“超”甘口。
ここまでの甘口は、貴醸酒くらいでしか見かけないのではないでしょうか。
その甘さが、霞みます。
“目の覚める酸っぱさ”
なので、確実に好みが分かれます。
4位に置いたのは、シンプルにオススメしづらいからなんです。
※ここでは感想は書ききれませんので、ぜひレビュー記事も読んでみてください
まとめ:仕込み方は同じなのに強い個性。鳥海山の四季は、厳しい。
ということで、個人的にオススメな順番で紹介させていただきました。
同じシリーズだからといって、1年間追い続けるのってむずかしいですよね。
私も以前、年4回発売のシリーズに手を出したことがあります。
そのときは『冬』だけ買って、追いかけるのをやめました。
飲みたいお酒が多すぎる今だからこそ、「これ!」という決め手が欲しくなりますよね。
この記事が、あなたにとっての「これ!」になってくれることを祈って。
今回はこのへんで失礼しますね。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ではでは!
※日本酒選びに迷ったらこちらもどうぞ