こんばんは、さるあみです。
飛良泉本舗のあたらしい試みとして飛囀シリーズがありますが、ついにスパークリングが発売となりましたね。
酸味を楽しく飲ませてくれる『飛囀』。
そのスパークリングともなると、嫌でもワクワクしてしまうというものです。
実は私、職場で試飲させていただいたのですが、その日の帰りに買いにいくほど気にいってしまいました。
驚きの飲みやすさ。
1杯で終わらせるだなんてとんでもない1本。
いろいろと感想があふれてきますが、まずはどんなお酒なのか触れていきます。
そのあと味の感想といきますので、ぜひ最後まで楽しんでいってくださいね。
それでは、いってみましょう。
『飛囀スパークリング』ってどんな日本酒?
『飛囀スパークリング』は、にかほ市にある飛良泉本舗がつくる『瓶内二次発酵』をさせた日本酒です。
『瓶内二次発酵』とは、文字どおり、瓶のなかで2度目の発酵をうながす方法。
瓶のなかで発酵することで炭酸ガスが発生して、あのシュワシュワとした感覚が生まれます。
つくりかたは、発酵中のもろみと荒走りを混ぜたり、酵母と糖をくわえたり、酒造によってさまざま。
アルコール度数にも蔵の個性がでるので、「日本酒に炭酸とか……」と突き放すにはもったいないジャンルです。
さて、そんな『スパークリング』というジャンルなのですが、『瓶のなかで発酵させる』と聞くと生酒のイメージが強いですよね。
ですが、飛良泉のスパークリングは驚くなかれ。
『火入れ』
なんです。
ほとんどのスパークリングが生酒であるなか、『火入れ』をするメリットって何があるんでしょうか。
その答えは、『安定』にあります。
『火入れ』をすると、酒は瓶内での発酵をやめます。
つまり、これ以上、味の変化が起こらなくなるんです。
厳密にいうと保管の方法や年月で変化はするのですが、数日、数か月での変化はほぼなくなると言えます。
飛良泉は、安定した味わいを提供するために、『火入れ』することを選びました。
でも、ちょっと待ってください。
実は、この火入れには大きな苦労が生じるんです。
なぜなら、温めると中身が膨張するから。
ただでさえ炭酸ガスで圧がかかっているのに、熱を加えることでガス圧がさらに高まってしまいます。
すると、瓶になにが起こるのか。
キャップが飛びます(笑)
ぽーん!と、いい音を立てて飛びます。
それを防ぐために『飛囀スパークリング』は、押し込み式のキャップでもスクリューキャップでもなく『王冠』を使用しています。
そのみためは、もはや生ビール。
栓抜きで開ける日本酒、という新ジャンルを生んでいます。
『飛囀スパークリング』の味はどうだった?
『飛囀スパークリング』の味わいをがんばってひとことで表すとこうなります。
激的な甘みを酸度の高さとスパークリングで飲ませる1本。
日本酒の甘辛度をあらわすとされる日本酒度は、驚異の-37!
-6より下が大甘口となるので、その数値の異常さが際立ちます。
さらに、酸度。
酸度も驚くなかれの3.3!
一般的な日本酒の酸度は1~2のあいだなので、これまた異常な数字をたたき出しています。
と、ここまで聞くと、異常な数値と異常な数値で、どえらい日本酒に聴こえてしまいますよね。
安心してください。
どえらい日本酒です。
マイナスとマイナスを掛け合わせるとプラスになるように、『飛囀スパークリング』はとんでもなくポジティブな1本。
激的な甘みを、酸度の高さとスパークリングで飲ませます。
さらにそこに、『口当たりのまろやかさ』と『低アルコール(10度)』も加わって、飲みやすさが加速するんです。
「内容量は500mlだけど王冠だし、開けたら飲みきらないと」
なんて心配、いりません。
むしろ足りないくらいです。
このうまさ、楽しさをシェアして飲めば、1本ではまず足りません。
あっという間に飲みきってしまう魔力が、『飛囀スパークリング』にはあります。
うまかった~~~!
女性にもおすすめしたい、というよりも、ぜひ女性におすすめしたい1本です。
飲みやすくて甘めの日本酒を探している女性の方は、いちど飲んでみてはいかがでしょうか。
『飛囀スパークリング』の商品情報
『飛囀スパークリング』の感想・評価まとめ
飛良泉本舗といえば、全国でみても3番目に古い酒造として知られています。
いわば、伝統の化身。
どこまでいっても、この古さが枕詞のようについて回ります。
ですが、変わらないことをもとめられているのかと問われれば、答えはきっとNOです。
時代は常に変化をもとめています。
飛良泉本舗もまたそう。
『飛囀』という新シリーズは、若き蔵元が生み出し、こうして飲む人に筆をとらせています。
少なくともこの1本は、私の心をふるわせました。
試飲してその日に買いにいくほど、ウキウキさせられたのですから。
だからこそ、ぜひこの経験を、あなたにも。
それでは、今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
※日本酒選びに迷ったら読んでみてください