こんにちは、さるあみです。
みなさん、『老舗』という言葉に何年の歴史を感じますか?
50年、100年、いや200年。
江戸時代から続く……なんて感じる方もいるんじゃないでしょうか。
今回は、500年。
1487年に創業した『飛良泉本舗』のご紹介と、同蔵を代表する一本の感想です。
どうぞ、お付き合いください。
長享元年から令和元年。受け継がれる伝統はこの1本に。
室町時代より続く飛良泉本舗。
山廃造りの雄としてして知られ、その伝統はいまに至るまで受け継がれています。
代表銘柄はもちろん『飛良泉』。
名前の由来は、『飛び切り良い白い水』からきています。
『白い水』。
なんとなく、当時の酒質が見えてきますよね。
さて、そんな飛良泉ですが、代表銘柄はやはりこちら。
“変わっていくもの”と“変わらないもの”が混在した1本。
飛良泉本舗『飛良泉 山廃純米酒』です。
人は死に、代は替わり、変わっていく。受け継がれる伝統は変わらない。
現在の若き専務で27代目となる飛良泉。
氏は現在、『飛囀』シリーズという若い人たちも楽しめる日本酒をつくっております。
いわば新時代の日本酒です。
ですが、そんな新たな試みの中にも隠れることなく、必ず通年販売されるのがこの1本。
『飛良泉 山廃純米酒』なのです。
花は花でも米の花。香りはどこか懐かしい。
香りは、フルーティーという言葉を使いたくない華やかさ。
花のような広がり。
バラのような高貴な花ではなく、米の花。
ふくらみ方にお米特有の懐かしさを感じます。
これは米が主食の国に生まれたもののみが感じられる特権ですね。
香りからは重みを感じましたが、味わいは軽快。
『山廃』を警戒して飲んだ方は、この呑み口に驚かれることと思います。
くっきりとした辛口を程よく酸味でコーティング。
そのため、トゲや刺激が強すぎず、たいへん飲みやすいです。
上司と呑みたい一杯。
祖父と呑みたい一杯。
そんな、世代を超えて楽しめる1本となっております。
お歳暮やお中元。お世話になったあの人に。
ぜひ、この伝統と歴史の1本を。
『飛良泉 山廃純米酒』
アルコール分 15度
日本酒度 +4.0
酸度 1.9
アミノ酸度 1.5
使用米 秋田酒こまち、美山錦
精米歩合 60%
参考価格 720ml:1674円、1.8L:3024円(税込み)
飲用温度 常温から熱燗まで幅広く
まとめ
今回の記事はいかがだったでしょうか?
現在は、フレッシュさとガス感のある生酒が主流になりつつありますよね。
要冷蔵が当たり前。
ですが、こういう冷暗所保管の伝統酒もいいんです。
心があったかくなります。
言葉なく語り合う時間には、こういうお酒がいい。
大人のための日本酒と言ってしまえば門戸が狭くなってしまいます。
ですが、この日本酒が楽しめるようになれば、もう立派な大人なのかもしれませんね。
最後に、若き27代目が醸す『飛囀』シリーズの感想も貼っておきますので、興味のある方はぜひ目を通してみてくださいね。
【蔵元渾身のシリーズ】飛良泉本舗『飛囀 雛(HINA)』、飲んでみました! - 秋田の日本酒、はじめませんか?
【蔵元渾身シリーズ】飛良泉本舗『飛囀 HIBARI』、飲んでみました! - 秋田の日本酒、はじめませんか?
それでは、今回はこの辺で。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
みなさん、よい語らいを。