「どえらい個性的な日本酒が飲みたい」
「サプライズに使えそうな日本酒が欲しい」
本記事は、そんなあなたに向けた記事になります。
こんばんは、さるあみです。
個性的な日本酒って、うまいまずい関わらず、飲んじゃいますよね。
ワクワクするというか。
楽しいというか。
なんかこう、場を盛り上げてくれるんですよね。
今回ご紹介する一本も、そんな日本酒。
【飛囀 鵠(HAKUCHO)】
県南の古豪「飛良泉本舗」の若き27代目が手がけた新シリーズです。
飛良泉本舗といえば山廃仕込みに定評のある蔵元で、“むかしながらの日本酒”というイメージがあります。
そこに新世代の蔵元が加わることで、どんな化学変化が起きたのか。
ずばり、とてつもない一本です。
酸味をここまで活かした日本酒ははじめてかもしれません。
ぜひ最後まで楽しんでいってくださいね。
- 『飛囀シリーズ』とは?
- 『飛囀 鵠(HAKUCHO)』の味は?
- 『飛囀 鵠(HAKUCHO)』の商品情報
- 『飛囀 鵠(HAKUCHO)』の他におすすめの商品は?
- 『飛囀 鵠(HAKUCHO)』の感想・評価:まとめ
『飛囀シリーズ』とは?
飛囀シリーズをかもす飛良泉本舗は、東北でもいちばんと言われるほど古い酒造です。
創業は1487年とされ、時代は室町。
500年以上の歴史をもち、当代で27代目を迎えます。
飛良泉本舗といえば、山廃仕込み。
味わいには酸味と深みがつきもので、“むかしながらの”というフレーズがよく似合います。
そんな歴史ある酒造にあらわれたのが、若き27代目です。
「日本酒をもっとたくさんの方に楽しんでほしい」
「日本酒文化を若い世代に受け継いでいきたい」
飛囀シリーズとは、若き蔵元のねがいであり、挑戦なのです。
『飛囀 鵠(HAKUCHO)』の味は?
『飛囀 鵠(HAKUCHO)』の味わいを一言であらわすのならこうなります。
“とんでもない高さでバランスがとれている”
『飛囀 鵠(HAKUCHO)』は、酸度5.5に対して日本酒度が-24。
ラベルを読んでから香りをかぐと、なんと穏やかなことでしょうか。
完全に嵐のまえの静けさです。
不安と一瞬のためらい。
鼻息で水面がゆれるなか、恐る恐る口のなかに運びます。
すると……なんということでしょう。
甘くて酸っぱくてキレがいいではありませんか!
とてつもない甘さを酸味でつつみ、とてつもない酸味を甘さでつつむ。
太極図を想像してみてください。
勾玉を2つ合わせて円をつくっているアレです。
甘さのなかにも酸味があり、酸味のなかにも甘さがある。
そして、それが高い次元で行われています。
うはー! おもしろいお酒だこれーー!
どちらかに突き抜けていたら、私は『好みが分かれる』とお伝えしていました。
けれども、この『飛囀 鵠(HAKUCHO)』に関しては、だれが飲んでも『こういうお酒としてうまい!』と言っていただけるはずです。
話のタネにもなる、とてもおもしろい一本でした。
『飛囀 鵠(HAKUCHO)』の商品情報
仕込みに白麹を用いることでクエン酸を。
酵母にNo.77をつかうことでリンゴ酸を。
山廃酛から乳酸を。
それぞれ3つの酸が掛け合わさることで、ほかにはない酸味を生みだしています。
試みがおもしろいお酒など山あるなかで、バランスまでおもしろいというはなかなかありません。
日本酒の楽しさを教えてくれる一本です。
『飛囀 鵠(HAKUCHO)』の他におすすめの商品は?
実は、『鵠(HAKUCHO)』は飛囀シリーズの3作目にあたる日本酒です。
先に生まれた2本は同時発売で、こちらもまた秋田の日本酒業界をにぎわせました。
『飛囀 雛(HINA)』
はじまりの飛囀。
若き蔵元がオリジナル酵母を用いてつくりあげた、最初の一本です。
『飛囀 HIBARI」
漢字に変換できないのが、こちらの『HIBARI』です。
『雛』でつかったオリジナル酵母ではなく、AKITA雪国酵母UT-2をつかっているのが特徴で、『雛』よりも飲みやすさがあります。
『刈穂ホワイトラベル 純米生』
会社は違いますが、酸味で勝負している日本酒として紹介しておきます。
刈穂ホワイトラベルもまた、白麹で仕込むことでクエン酸を引き出した一本です。
こちらも飲みやすいので、食中酒におすすめ。
『飛囀 鵠(HAKUCHO)』の感想・評価:まとめ
『鵠』はこんな人におすすめです。
- 白ワインが好きな人
- 白麹をつかった日本酒が好きな人
- 変わった日本酒が飲んでみたい人
- 甘酸っぱい味が好みの人
- 飛良泉本舗の今後がたのしみな人
『飛囀』というシリーズには、お米にはまだこういう引き出しがあるのかと深く頷かされました。
世界を舞台に戦えるSAKEであり、日本人を驚かすことのできる酒でもあると思います。
これからの飛良泉がどう進化して、どこへ渡っていくのか。
秋田で目が離せない酒造のひとつですね。