※この記事は『火入れ』のレビューとなります。
こんばんは、さるあみです。
個人的には、読み方で「えっ?」となる日本酒ベスト3に入る日本酒なのですが、あなたはどうでしょうか?
『栗林』
『くりばやし』ではなく、『りつりん』と読みます。
『栗林(りつりん)』は、あの『春霞』で有名な栗林酒造店がつくる1本です。
この記事では、『栗林』がどんなお酒で、どんな味わいに感じたのかをお伝えしていきます。
「『金沢西根』ってなに?」
という疑問も解けてしまうので、最後まで楽しんでいってくださいね。
それでは、いってみましょう。
- 『栗林 金沢西根(純米・火入れ)』ってどんな日本酒?
- 『栗林 金沢西根(純米・火入れ)』を飲んでみた感想は?
- 『栗林 金沢西根(純米・火入れ)』の商品情報
- まとめ:『栗林 金沢西根(純米・火入れ)』はテロワールを意識した1本。スムーズなうまみが飲みやすい!
『栗林 金沢西根(純米・火入れ)』ってどんな日本酒?
『栗林 金沢西根』は、ちょっとカッコいい言葉を使わせてもらうと、
“テロワールを意識した1本”
です。
テロワールとは、フランス語で『土地』を意味する『Terre』から派生した言葉。
ネットで調べてみると難しい言葉がならびますが、要は『風土を意識したもの』と捉えてください。
(その道の人に話すと「もっと深い意味があるんだ!」と怒られるかもしれないので、ここだけの話ということでお願いします)
「風土を意識したもの? 日本酒ってだいたいそうじゃない?」
と思われたかもしれません。
たしかに、地元産の酒米にこだわった酒造はたくさんあります。
ですが、『栗林』はその1歩先。
さらなるこだわりが光るんです。
実は、『栗林』は2種類存在します。
ひとつが、『六郷東根』。
そしてもうひとつが、いま紹介している『金沢西根』です。
『六郷東根』のなかは『六郷』の文字があり、なんとなく土地の名前だとわかりますよね。
それこそ、美郷町になる前は『六郷』。
湧水の町『六郷』として知られていました。
では、『金沢西根』はどうでしょうか?
少なくとも私は、真っ先に石川県を思い浮かべました。
金沢といえば石川県。
そこから派生して、金沢酵母(きょうかい14号)を使った日本酒なのだと推測したんです。
ところがどっこい。
あったんですよ。
秋田県にも、金沢が。
場所は美郷町。
住所検索をすると、『美郷町金沢西根』という地域が出てきます。
古くは金沢西根村も存在していたようで、調べてみると歴史ある地名でした。
そして、この2つの地名こそが、『栗林』の抱くテロワール。
栗林酒造店が、美郷錦を栽培している土地だったんです。
まとめると、
“『栗林』とは、収穫地の違いを楽しむための1本”
『六郷東根』で穫れた美郷錦と、『金沢西根』で穫れた美郷錦の違いを味わうための日本酒、ということになります。
『栗林 金沢西根(純米・火入れ)』を飲んでみた感想は?
『栗林 金沢西根』の味わいを一言にまとめようとするとこうなります。
“うまみに嫌味がない”
香りは静かで、弱いと言ってもいいかもしれません。
『○○の香り』と言えるほどハッキリとしたものは感じられませんでした。
味わいは、嫌なものがゼロ!
苦み、雑味がまったくないです。
まったりとした甘みに、ちいさな酸とガスが乗ります。
ゆっくり味わうと、舌には“さらさらっとした濁り”。
これがうまみの素なのか。
スムーズなうまみが、甘すぎず深すぎずで最高です。
飲み飽きない。
いくらでも飲める。
飲みやすさを伝える誉め言葉はいくつかありますが、この1本は、まさに。
強すぎない味わいは飽きを呼ばず、いくらでも飲めてしまいます。
これはおいしい。
また買いたいです。
このブログにいつか終わりがきて、自由にお酒が選べるのならば、ぜったいにまた買います。
そのくらい、普段遣いにちょうどいい純米酒でした。
『栗林 金沢西根(純米・火入れ)』の商品情報
まとめ:『栗林 金沢西根(純米・火入れ)』はテロワールを意識した1本。スムーズなうまみが飲みやすい!
『栗林 金沢西根(純米・火入れ)』は、
- 金沢西根で穫れた美郷錦
- 蔵内で発見された、オンリーワンの蔵付酵母
- 湧水群で有名な六郷の湧水
これらを使用した、まさに『テロワール』と呼べる1本です。
地元の味。
美郷町の味。
うまい米とうまい水。
このシンプルな掛け算が、こんなにもやさしく、こんなにも旨みあるお酒を生み出しているのだと思うと、秋田に生まれたことを誇りにすら思います。
栗林酒造店といえば『春霞』が有名ではありますが、見かけたらぜひ『栗林』も候補に入れてあげてください。
「地酒ってこうだよね」
と、『うまい』に『納得』がついてきますよ。
ただ、買うときはこれだけ注意してください。
『栗林 金沢西根(純米・火入れ)』は、火入れのお酒ですが、ラベルには『要冷蔵』とあります。
なので、保冷剤を入れてもらう。
もしくは一度帰るなどして、少しでも早く鮮度を守っていただけると幸いです。
それでは、今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
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