白状します。
かわいいから手に取りました。
こんばんは、さるあみです。
ラベルといえば、主体となるのはやっぱり『文字』。
字体で個性をもたせたり、アルファベットでオシャレさを生んだりと、『読ませること』を意識したラベルが多いですよね。
なので、日本酒のラベルにはどこか男性的な印象があります。
ところがどっこい。
どっこいです。
見てください、『出羽鶴 SWEET』を。
『出羽鶴』の文字で手に取るでしょうか。
『SWEET』の横文字で手に取るでしょうか。
いいえ。
きっと、あなたもそう。
角砂糖とアリのイラストに目を奪われたのではありませんか?
いや、ここではあえて『アリさん』と呼ばせていただきます。
角砂糖とアリさんのデザインをみて興味をもたれたのではないでしょうか。
そして、こんな不安を覚えているはずです。
「これぜったい甘いやつ……」
おっしゃるとおり。そのとおり。
劇的な甘口です。
この記事では、数値でみてどのくらいなのか。そして、実際に飲んでみてどのくらい甘かったのかをお伝えします。
そうお時間はとらせませんので、さささっと目を通してくださいね。
それでは、あなたの背中を押しにいってみましょう。
『出羽鶴 SWEET』ってどんなお酒?
『出羽鶴 SWEET』は、大仙市の秋田清酒がつくる純米吟醸です。
日本酒度は、なんと-19。
-6から大甘口に分類される世界で、まさかの桁違いとなっています。
そんな超甘口な『出羽鶴 SWEET』ですが、大きな特徴は仕込みの回数にあります。
通常、日本酒の仕込みの回数は3回。
酒造によって呼び方はちがうかもしれませんが、
- 添(そえ)
- 踊り
- 仲(なか)
- 留(とめ)
『踊り』は原材料を入れる工程ではないので、『添』『仲』『留』の3回に分けて仕込まれます。
これを『三段仕込み』。
3回に分けて仕込むことから、『三段仕込み』と呼びます。
では、『出羽鶴 SWEET』はどうなのか。
答えは『五段仕込み』です。
「2回増えてるーーーー!」と気づいちゃいますよね。
でも、同時にこう思いませんでしたか?
「2回増えるとどうなるの?」と。
それこそが『-19』のからくり。
超甘口を生むために必須の条件なんです。
実は、仕込みの回数が増えるほど日本酒は甘くなります。
三段より四段、四段より五段。
もちろん三段仕込みでも甘口のお酒はありますし、五段でも中口程度におさまっているお酒はあります。
それでも、より甘い酒をつくるとすれば仕込みの回数を増やすのが定石です。
ちなみに、仕込みの回数を増やすことはオリジナリティとなるので、名前に『〇段仕込み』とつけているお酒もいくつかあります。
秋田だと、
- 秋田富士 四段仕込み
- 秋田晴 五段仕込み
秋田で見かける県外酒のなかだと、新潟の『菊水の四段仕込み』が有名ですね。
その点でいくと『出羽鶴 SWEET』は異質も異質。
「うち史上最強に甘いお酒つくったぜぇ~~!!」
ということだけがわかる、愛くるしいネーミングとラベルになっています。
『出羽鶴 SWEET』の感想
これはヤバい。とにかくヤバいです。
まず、出羽鶴史上もっとも甘い。
これだけでもヤバいのに、とにかく飲みやすいんです。
いくらでも飲める甘さ。
ふわっと軽くてやわらかくて、いい意味でお米が弱いです。
上品すぎてとにかく残りません。
ラベルには書いてないけど、秋田酒こまちのよう。
実際、調べてみたら秋田酒こまちでした。
そして、ここが大きなポイント!
甘口だけど、酸味がほぼ感じられません。
だから、味のブレーキがないんです。
今まで飲んだ甘口のなかでいちばんグビグビいけます。
『飲みやすくする方法』なんて考えもしませんでした。
そしてなにより、ラベルがかわいいんだ。
見た目に驚いて、飲んでさらに驚く1本です。
女性のいる飲み会であれば、100%持参したいお酒でした。
『出羽鶴 SWEET』の商品情報
『出羽鶴 SWEET』の感想・評価まとめ:味わいもラベルに負けてない
『出羽鶴 SWEET』は、日本酒を飲み始めたばかりの大学生から大人の女性まで、幅広くおすすめできる1本です。
また、こんな人にもおすすめできます。
“日本酒の甘みに嫌なイメージのある人”
米の甘みはどこか独特です。
甘口でも、ものによっては「飲めない」と感じることだってあります。
実際、私にもありました。
甘みのクセが強くて、そのままでは飲めない日本酒に出会ったときのこと。
ロックにしたりソーダで割ったりと、飲み方を変えて飲みきったことを今でも覚えています。
だからこそ言わせてください。
『出羽鶴 SWEET』なら、ストレートでいけます。
この甘さは悪くない。
まったく悪くありません。
ぜひ、この経験をあなたにも。あるうちに。
あきたさけ!では、通年商品を中心に秋田の日本酒をあれこれまとめています。
いまはお酒選びの真っ最中かと思いますので、晩酌のときにでも眺めていただけると嬉しいです。
ではでは、今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。