「1,000円くらいで買える軽快な夏酒がほしい」
「デザインがお洒落な日本酒がほしい」
本記事は、そんなあなたにオススメな記事となっています。
こんばんは、さるあみです。
夏酒の季節がくると、グラスにもこだわって飲む方が多いかと思います。
津軽びいどろや江戸切子のような、涼をカタチにしたかのようなものが夏酒にはよく似合うんですよね。
けど、夏酒に合わせるのって、酒器だけでいいんでしょうか。
夏酒自体からも涼を感じたい。
そう思いませんか?
というわけで今回は、瓶にも風情がある1本をご紹介します。
【出羽の冨士 吟醸夏酒 涼音】
涼しい音と書いて『すずのね』と読む、風鈴のような1本です。
この記事では、
- デザイン
- 味わい
- 商品情報
- ほかにおすすめな夏酒
上記の順で紹介していきます。
価格を聞けばおもわず飛びついてしまう1本ですので、心してお読みくださいませ。
それでは、いってみましょう。
- 【出羽の冨士 吟醸夏酒 涼音】ってどんなお酒?
- 【出羽の冨士 吟醸夏酒 涼音】の味は?
- 【出羽の冨士 吟醸夏酒 涼音】の商品情報
- 【出羽の冨士】でほかにおすすめの1本は?
- 【秋田の夏酒】でほかにおすすめの1本は?
- 【出羽の冨士 吟醸夏酒 涼音】の感想・評価:まとめ
【出羽の冨士 吟醸夏酒 涼音】ってどんなお酒?
【出羽の冨士 吟醸夏酒 涼音】の最大の特徴は、ラベルデザインにあります。
日本酒のラベルといえば長方形で、色も多くて2~3色程度。
そんな当たり前を打ち崩したのが、この“ひし形の連なり”です。
一見すると、凧のよう。
縁日を空に放ったかのような彩りは、浮けば見上げる涼しさがあります。
日本の夏がたった一枚のラベルから感じられて、まさに夏酒ですね。
ちなみに、このラベルをつくったのはなんと、蔵ではまだ新人のママ蔵人さんです。
女性ならでは感性で織りなすモダンなデザインは、かつての出羽の冨士にはなかった新しい風。
出羽の冨士の女性陣のスゴイところは、感性、センスの面だけではありません。
なにより称賛されるべきは『行動力』です。
思ったこと。感じたことを実現させるチカラ。
これこそが、出羽の冨士のママ蔵人さんたちのスゴイところであり、応援したくなるところなんです。
【出羽の冨士 吟醸夏酒 涼音】の味は?
【出羽の冨士 吟醸夏酒 涼音】の味わいをひとことで表すとこうなります。
“大辛口のなかにやさしい甘み。この透明感は夏の夜に合う”
二言です、ええ。
酸味と甘みを感じる香りには、すこし若さがあります。
飲み口は軽快で、舌の上での甘みがやさしいです。
伸びる甘みではないので、後味がスッキリしています。
……この甘みの透明感はなんだろう?
日本酒度は+8と、数値でみれば『大辛口』。
それなのに、感じたのはカドのある辛さではなくて、やわらかな甘み。
不思議です。
いや、おいしい。
うまいなぁ。
けっして華美なお酒ではありません。
夏の主役を張るような存在ではないです。
ただ、安心します。
毎日家にあってほしい。
毎日なんとなく飲みたい。
そんな、日常に寄り添う安心感のある1本です。
出羽の冨士さんの日本酒って、よく沁みます。
※私のInstagramの記事をそのままもってきました。
【出羽の冨士 吟醸夏酒 涼音】の商品情報
ラベルにはありませんが、日本酒度は+8。
酸度は1.2となっています。
スムーズな飲み口を生んでいるのは、酸度の低さによるものかと思います。
そして何より注目してほしいのが、価格。
安すぎます。
なにか事情があるお酒なのではないかと勘ぐってしまうほど、お買い得な1本です。
【出羽の冨士】でほかにおすすめの1本は?
佐藤酒造店の『出羽の冨士』には、ほかにもおすすめしたいお酒がいくつかあります。
ただ、出羽の冨士は“これからに注目したい蔵元”でもあるんです。
ですので今後、おすすめは間違いなく増えます。
正直、だいたいの出羽の冨士がなんらかの理由でおすすめです。
ですが、すべてをおすすめしていたら「おまえ、出羽の冨士の人だろ!」と言われかねません。
ですので、今回は2つだけご紹介しておきます。
1、出羽の冨士 純米吟醸 三番
私は『涼音』を「毎日なんとなく飲みたい」と評しましたが、こちらも負けてはおりません。
むしろ、勝っています。
『三番』の強みは、通年販売であるところ。
夏の酒ではなく、四季の酒であるところに魅力を感じます。
2、出羽の冨士 純米吟醸 AKITA雪国酵母仕込
ちょっと甘めな1本は、『涼音』『三番』と比べるとかなり女性的な味わいです。
ジューシーさがあって、お酒単体でも十分たのしめるのがうれしいところ。
あらゆるシーンに1本あるだけで安心感があります。
【秋田の夏酒】でほかにおすすめの1本は?
【出羽の冨士】から範囲をひろげて秋田県全域に目を向けると、さすが酒どころ。
さまざまな夏酒が出てきます。
今回は、数ある【秋田の夏酒】から2本だけご紹介させていただきます。
1、やまとしずく 純米酒 夏のヤマト(出羽鶴)
より多く秋田の日本酒を知っていただくために、おなじお酒は飲まないようにしているのですが、それでも毎年買ってしまうお酒があります。
それが、この『夏のヤマト』。
軽快な純米酒の飲み口をガス感がさらに押し上げてくれるので、異常なまでに飲みやすい日本酒です。
1本があっという間。
飲ませるチカラが半端ではないので、一升瓶での購入を推奨します。
2、刈穂ホワイトラベル 純米生(秋田清酒)
よく冷やして海外の友人と飲んでいただきたい1本。
「そんな相手いねーよ!」という私は、地元の友人と飲みます。
刈穂ホワイトラベルの特徴は、なんといっても酸味にあります。
合わせるのなら、和食というよりはイタリアンやフレンチ。
レモンをしぼって食べるような食材と合わせるのがオススメです。
とにもかくにも、おもしろいお酒です。
グラスに注いだ段階ですでに驚きがありますので、ぜひぜひ一度はお試しくださいませ。
【出羽の冨士 吟醸夏酒 涼音】の感想・評価:まとめ
ここに至るまでに別のお酒の話題をはさんでしまったので、もう一度【涼音】の味わいをまとめておきます。
“大辛口のなかにやさしい甘み。この透明感は夏の夜に合う”
実は、この【出羽の冨士 吟醸夏酒 涼音】を飲んでいるとき、不思議な体験をしたんです。
それは、【涼音】の感想をおおむねメモしたあとのことでした。
テレビに意識をもっていき、ただぼんやりと飲むだけの時間。
手元も見ず、ボトルも見ず、ただ飲み物として口に運んでいたときです。
ふと、こんな感想を抱きました。
「ん?なんかこのお酒、出羽の冨士っぽい」
これってスゴくないですか!?
無意識の状況下でただ飲むだけのお酒に、色がついていたんです。
蔵の色が。
私はいままで、出羽の冨士の静かなイメージと安心感ばかりを強調してきました。
その静かさは、こんなにも強かったんだ。
この事実にふるえました。
錯覚、思い込みといわれればたぶんその通りなのだと思います。
あくまでも偶然。二度はない感覚かもしれません。
ただそれでも、今までに感じたことのない感覚を覚えさせていただきました。
顔の見える日本酒。
色のある日本酒。
出羽の冨士は、蔵の顔が浮かぶ日本酒として、これからも楽しみにしていきたい蔵元です。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございます。
よい晩酌を。