こんばんは、さるあみです。
冬になると飲みたくなりますよね、熱燗。
湯気立つ1杯で肝臓から温まるのが、飲んべえの夜というものです。
でも、熱燗ってめんどうなイメージがありませんか?
徳利にお酒をいれて、湯煎にかける。
まるでレトルトカレーを温めるかのような手間があって、なかなかやる気が起きないんですよね。
それに、湯にどれくらいつければいいのかもわかりません。
このひとつ、ふたつの手間が、おうちでの熱燗を遠ざけてしまいます。
でも、ちょっと待ってください。
レトルトカレーを温める手段って、湯煎だけじゃないですよね。
レンジでチン。
魔法のような家電を頼れば、スイッチひとつでアッツアツにできてしまうんです。
「この魔法、日本酒にも使えたらいいのに」
と思いませんか?
やっちゃいましょうよ。
レンジでチンならぬ、レンジでカン。
この記事では、まず『燗の種類』からはじめて、レンジ燗のやり方、注意点をお伝えしていきます。
サクサクッと進んでいきますので、お時間はとらせません。
ぜひ最後まで読んで、底冷えする夜を乗りきってくださいね。
それでは、いってみましょう。
燗は温度によって呼び方いろいろ
実は熱燗って、“50℃~54℃のお酒”だけを指す言葉だってご存じでしたか?
これ、私もはじめて知ったときは驚きました。
それぞれの温度には名前があるんです。
- 30℃~【日向燗】
- 35℃~【人肌燗】
- 40℃~【ぬる燗】
- 45℃~【上燗】
- 50℃~【熱燗】
- 55℃~【飛びきり燗】
夏空の下を思わせる日向燗にはじまり、人の体温へ。
ぬるめの風呂に入り、さらに上がると熱燗へ。
超えればもう、飛びきりの熱々へと至る。
古くからあるネーミングなだけに、人の変わらぬ感性が感じられますよね。
さて、燗の種類を知ったところで、さっそくレンジ燗のやり方をみていきましょう。
レンジ燗のやり方
レンジ燗のやり方は超カンタンです。
用意するものは、
- 徳利、あるいは片口やぐい呑み
- ラップ
- 電子レンジ
やり方は、たったの3ステップで済みます。
- 容器の9分目くらいまで酒を注ぐ
- ラップをする
- レンジでチン
チンする時間は以下のとおりです。
〇500Wの場合(酒1合に対して)
- 人肌燗(40秒)
- ぬる燗(50秒)
- 熱燗(60秒)
※冷蔵の酒を使う場合は+20秒
ポイントとなるのは、容器の選び方です。
これまでレンジ燗が声高に語られてこなかったのは、電子レンジには『温まり方のムラ』があるから。
特に、高さのある容器だとムラがはっきりとしてしまいます。
ここではまさに徳利が、その“高さのある容器”です。
徳利でレンジ燗する場合は、20秒おきに取り出して左右に振ってください。
上下でちがう温度が、混ざることで均一になります。
とはいえ、これは私がそうなのですが、家に徳利がありません。
もしかしたら、あなたもそうなのではないでしょうか。
そんなときは、片口を使いましょう。
片口とは、ぐい呑みを二回りほど大きくして、片方だけに注ぎ口をつけたような容器です。
高さは徳利よりも低いので、温まり方のムラも小さく抑えられます。
とはいえ、これは私がそうなのですが、家に片口がありません。
もしかしたら、あなたもそうなのではないでしょうか。
そんなときはいっその事、ぐい呑みをチンしましょう。
もちろんレンジに対応しているものを、ですよ。
ぐい呑みであればちょうど1杯分をカンできるので、飲みすぎる心配もありません。
それに、もう1杯飲みたければまたチンすればいいのです。
大した手間もかかりません。
ほかの容器だと時間が経つほどに冷めてしまいますが、1杯ずつなら常にアツアツが楽しめます。
『家で』
『自分が飲む』
という条件であれば、十分に楽しめる方法ですよ。
レンジ燗の注意点
レンジ燗の注意点は、さきほど出てきたものも含めて3つあります。
- レンジ対応の容器を使うこと
- 温まり方のムラに気をつけること
- 湯煎には劣るということ
まず、当然ですがレンジ対応の容器を使ってください。
これを守らないと重大な事故が起こる危険性があります。
そして、何度も登場した『温まり方のムラ』。
これは電子レンジ特有のものなので、徳利でカンする場合は特に気をつけてくださいね。
最後はとても重要。
ですが、とてつもなく気にするようなことでもありません。
なぜなら、自分で飲むんですから。
レンジ燗だと急に温度が上がるので、どうしても味や香りが荒くなります。
なので、じっくり温度を上げていく湯煎の繊細さには敵いません。
それでも、もう一度いいます。
『家で』
『自分が飲む』
という条件であれば、十分すぎるほど燗が楽しめます。
毎日のように嗜むものだからこそシンプルに。
手間を極限まで減らして、らくらくで楽しんじゃいましょう。
熱燗は難しい?家で楽しむレンジ燗のススメ:まとめ
いかがだったでしょうか。
遠くに見えた熱燗が、少しでも近づいてくれたでしょうか。
寒い時期といえば鍋です。
鍋といえば酒。
特に、魚介系の鍋には日本酒がいいですよね。
熱々の鍋にはアツアツの日本酒を。
今年はぜひ試してみてくださいね。
それでは、良い晩酌を。
※燗がおすすめな秋田の日本酒はこちら