こんばんは、さるあみです。
小さいようで大きな意味をもつ品評会。
規模こそ大きくありませんが、全県が意味するのは“県内での優劣”です。
ここで賞をとれれば、秋田県内での立ち位置が変わります。
今年からは『県産米の部』に『百田』と『一穂積』も加わりました。
まだ発展途上の酒米は、各蔵にどんな影響を及ぼしたのか。
2022年の結果を、サクサクッと見ていきましょう。
- 秋田県知事賞(県産米の部3点・吟醸酒の部6点)
- 醸造試験場長賞(県産米の部、吟醸酒の部 各1点)
- 優等賞:県産米の部(百田3点・秋田酒こまち5点)
- 優等賞:吟醸酒の部(7点)
- まとめ:やっぱり県南が強いっ
秋田県知事賞(県産米の部3点・吟醸酒の部6点)
○県産米の部(3点)
- 雪の茅舎(秋田酒こまち)
- 飛良泉(一穂積)
- 出羽鶴(百田)
()内は使用した酒米
○吟醸酒の部(3点)
醸造試験場長賞(県産米の部、吟醸酒の部 各1点)
○県産米の部 首席
- 雪の茅舎(齋彌酒造店)
- 受賞杜氏:高橋藤一氏
○吟醸酒の部 首席
- 飛良泉(飛良泉本舗)
- 受賞杜氏:遠田嘉人氏
優等賞:県産米の部(百田3点・秋田酒こまち5点)
○原料米(百田)
- 福小町(木村酒造)
- 天寿(天寿酒造)
- 秀よし(鈴木酒造店)
○原料米(秋田酒こまち)
優等賞:吟醸酒の部(7点)
まとめ:やっぱり県南が強いっ
ここまでざっくりと結果だけをまとめてきました。
賞に上下はありますが、
- 雪の茅舎
- 飛良泉
- 高清水
が3点の受賞となっていて、目覚ましい活躍ですね。
雪の茅舎は、齢80を超えるレジェンド、『高橋藤一』杜氏がいまだ現役が活躍されております。
個人的には、『純米吟醸』や『山廃純米』だけでなく、『本醸造』のうまさが忘れられません。
『全量純米』が当たり前になりつつある今だからこそ、おもしろい。
気軽に飲める1本に、恐るべき地力を見た気がします。
対する飛良泉は、『遠田嘉人』杜氏。
そして、各地を飛び回っておられる次期蔵元の活躍も無視はできません。
500年以上の歴史をもつ蔵の新しい試みは、いま間違いなく秋田を賑わせています。
個人的におすすめなのは、『FOURSEASONSシリーズ』。
鳥海山の四季を表現したシリーズなのですが、どれも個性的で、しかし押さえるところは押さえている。
そんな印象を受けました。
冬には『しぼりたて』が発売されますので、ぜひ飲んでみてくださいね。
高清水は、個人的には“普通の日本酒(褒め言葉)”の代名詞とも言える存在です。
というのも、日本酒で『普通』ってとても難しい。
生き物を扱っているわけなので、かならず何かが抜きんでたり、足りなくなったりします。
思うように辛くできなかったり、逆に甘くできてしまったり。
そういった誤差を小さくしていることが、何よりスゴイことだと感じています。
おすすめは、『秀麗無比』シリーズです。
秋田県内限定販売で、年4種の発売。
それぞれ高清水らしく『普通』の1本なのですが、ネーミングになっている部分がしっかりと特化されています。
たとえば、秋発売の『山廃純米』なら『山廃』の部分が。
冬発売の『しぼりたて純米』なら『しぼりたて』の部分が、口当たりの鮮やかさに見事に反映されています。
なので、こちらも四季を楽しむシリーズと言えそうですね。
品評会全体の結果で見てみると、県南。
それも大仙市や湯沢市の酒造が目立ちました。
水も良く、米も良い。
酒造りに最適な土地がくれた恵みで、これからも秋田県を潤していただけるとうれしいですよね。
それでは、今回はこのへんで。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
気になった蔵があれば、ぜひカテゴリーから探してみてくださいね。